以前に西鉄バス北九州の名門路線である「香月快速」の乗りバスレポートをしたが、今回はそのメインとなる都市高速走行部分について、動画を交えてレポートしたい。なお動画がご覧になれない場合は、バスマガジンWEB、またはベストカーWEBのサイトより視聴可能なのでそちらも合わせてお楽しみいただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】西鉄バス北九州「香月快速」の都市高速区間を重点乗りバスレポート!(10枚)画像ギャラリー発着地が変わっても「香月快速」
「香月快速」は西鉄バス北九州香月営業所が担当する名門路線で、昔から都市高速道路(当時は北九州道路)を経由して、北九州市八幡西区と小倉北区都心を直結する路線だ。当時は今はない小嶺営業所の担当で、「筑鉄香月」(筑豊電鉄香月電停)を発着地としていたが、現在では直方市との市境ギリギリである星ケ丘五丁目を発着地としている。
それでも「香月快速」の名称は健在で、バス停によっては堂々と「香月快速」と書かれているほど沿線の知名度は高い。当時は日中でも毎時1-2本が運転され、標準床トップドアの専用車が走っていた。
西鉄グループは伝統的に自動放送よりも運転士の放送が多い事業者だが、当時からバスが到着すると「お待たせしました~。香月快速・小倉砂津行きで~す」とマイクで言っていた。
今では専用車ではなく路線車が来るので誤乗の可能性があるが、「香月快速」というアナウンスを聞いて誤乗しなかったおばちゃんも実際にいたので、沿線には浸透した重要なキーワードでもあるのだろう。
黒崎インター引野口
香月快速は当時よりも停車停留所は多く、むしろ通過する停留所の方が少なくなっているものの、都市高速ワープで快速の威厳は保つ。現在では一般路線車で運行されるが、それがバスファンにはかえって不思議な時間を提供してくれるので楽しみでもある。
国道211号線を小嶺方面から走ってきた香月快速は黒崎インター引野口の高速バス停に向かって高架下をくぐる。停車するバス停は高速バスと同じなのだ。
現在では小倉行きの高速バスで黒崎インター引野口に停車するのは、香月快速とほぼ同じルートの「ひきの号」と、途中で都市高速を降りて八幡東区に細かに停車して小倉を目指す「いとうづ号」がある。
「ひきの号」は本数が少なく日中は「いとうづ号」しかない。よって高速バスの方が香月快速よりも運賃は同額だが所要時間が長いという逆転現象が起きている。