都市高速に入る
乗車した香月営業所の社番9723は、西日本車体工業製・日産ディーゼル・スペースランナーの赤い旧塗色車だった。黒崎インター引野口を発車した香月快速は黒崎インターから都市高速にアプローチする。引野口から都市高速走行までは動画を収録しているのでご覧いただきたい。
北九州高速4号線は九州自動車道が全通するまでの代替路として、長く日本道路公団が管理する有料道路(黒崎から門司IC方面が北九州道路で、八幡IC方面が北九州直方道路で一体管理)だった。当時は通行券が発行され、対距離制の通行料金で東京ICまで走っても高速自動車国道と一体の通行料金であった。
都市高速に移管されてからは独立した均一料金になったが、元々が九州道の代替道路だったので制限速度は60km/hながら道路形状は高速自動車国道に準じる。都市高速になってからは正確には「ランプ」なのだが、本稿では伝統的に呼称されている「インター」を用いる。
都市高速の本線上バスストップ
黒崎インターから流入した香月快速は標高の高い丘陵地帯を走るので、北九州工業地帯や黒崎駅周辺が一望できる。都市高速ながら本線上にバスストップがあり、最初の停車は「高速皿倉山ケーブル」だ。
北九州市内最高峰の皿倉山へのケーブルカーの駅は当バス停が最も近い。以前はケーブル駅まで西鉄バス北九州が路線を持っていたが残念ながら廃止されてしまったので、ここから行くのが最も楽だ。なお皿倉山の標高はとうきょうスカイツリーとほぼ同じ622mだ。
紫川インターで降りる
途中、大谷・山路ICを通過して紫川ICで都市高速を流出する。この間の都市高速走行距離は10.9kmで、西鉄グループの都市高速を経由する路線バスとしてはトプクラスの長さである。
高速バス「ひきの号」は紫川インターから三萩野停留所を目指して幹線道路を進むが、香月快速は紫川沿いを進んでTOTO本社がある貴船町や黄金町に停車して三萩野に到着する。
以降は、平和通り・小倉駅前の高速バス降車停留所に停車して終点の砂津に到着する。香月快速はそのまま小倉営業所に入庫し、時間帯によっては戸畑や黒崎を一般路線バスとして往復して夕方の香月快速として戻る。
路線車で都市高速を乗りバスするなら香月快速!
長距離路線バスとしては福岡市から甘木営業所まで走る西鉄バス二日市の400番が知られるが、現在では高速車も投入されているので、都市高速道路を比較的長く走り本線上のバスストップにも停車する路線車タイプのバスが来るのは香月快速だけだ。
都市高速経由の路線バスファンの方は香月快速の乗りバスで楽しんでいただきたい。
なお香月快速は、全線で西鉄バス北九州の1日乗車券(1000円)やスマホ版の24時間券(800円)が使える。始発から終点までの乗車した場合の普通運賃880円を考えるとお得すぎるので、ぜひとも24時間券を利用して乗りバスをお楽しみいただきたい。
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