鈴鹿の波動輸送にマイクロバスまでフル出場だと!? サーキットではない鈴鹿の波動輸送をレポート!!

■試合の結果は?

時刻表が掲示され計画されたシャトルバスであることがわかる
時刻表が掲示され計画されたシャトルバスであることがわかる

 17時過ぎからはピッチ上に選手が登場しウォーミングアップが始まった。観客のお目当てであるカズの動きに合わせて声援やシャッターを切る姿などが見られた。三浦知良選手については説明の必要はないと思うが、各地のクラブチームを渡り歩き現在はJFLであるこのアトレチコ鈴鹿に所属している。

 プロサッカー選手として今年で40周年、そして年齢も58歳ともうすぐ還暦なのだが体力も気力もまだまだ落ちていない。淡々とトレーニングメニューをこなす姿は他の選手にも負けていない。18時キックオフの前には記念セレモニーが行われ。お祝いに母親の由子さんから花束が贈られ、また元日本代表で盟友でもある北澤豪氏、前園真聖氏、松井大輔氏が駆けつける等華やかな雰囲気で始まった。

バスファンにとってはうれしい無料で乗れる貸切車
バスファンにとってはうれしい無料で乗れる貸切車

 試合自体もプロ40周年だけではなくJFL最年長出場記録(58歳130日)を達成し、ゴールを決めるのではないかという期待もあり多くのメディアも駆けつけた。ちなみに「リーグ戦でゴールを決めた最年長のプロサッカー選手」?としてギネス記録にも認定されている。

 ゲームはアトレチコ鈴鹿が前半に立て続けに失点する展開となったが、そんな中でもキャプテンマークをつけたカズは選手に絶えず声をかけチームを落ち着かせようと動いていた。その後前半に1点を返すと後半にも追加点を挙げ、試合自体は3-3の引き分けとなった。

■帰路は大型貸切車?

帰路は大型車も投入された
帰路は大型車も投入された

 試合が終了すると一気に観戦客が帰路へと向かう。始まるまではそれぞれのタイミングで来場するので駐車場などの混雑程度であるが、ゲームが終わると全ての人が帰ろうと動くので渋滞が激しくなる。係員の持っている看板の案内に沿って帰りのバス乗り場へと向かう。

 ルートがしっかりしていれば心配ないのだがなかなか人員を使えないのか途中どちら側に曲がればいいのか分からなくなるところもあった。またそもそも屋外施設とはいえ通路や道路にも十分に照明があるわけではないので暗い場所に行くと地面も見づらい。それでもなんとか人の流れに沿ってバスが待機している場所まで来ることができた。

貸切団体表示がサボのように使用される
貸切団体表示がサボのように使用される

 何台かバスはいるもののどれがどこの駐車場に向かうバスなのか分からない。しばらく人の動きを見ていると近鉄白子駅へ行くバスの案内をしている係員を見つけることが出来た。その列を探してなんとか待機しているバスに乗車することができた。神勢観光の観光バスに乗車したが各座席に3点式シートベルトのほか、USB端子もある装備もしっかりとしている。

 神勢観光は鈴鹿市に本社を置く貸切バス会社で今回のような臨時シャトルバスや伊勢神宮の臨時バスとしても走行しているのを見ることができる。会場内は一般車両もあるので動かないほどに渋滞していたがバスはそこから少し外れたルートへと入り混雑を抜けていった。帰りは25分ほどで近鉄白子駅東口に着くことができた。

■波動輸送は大変だ!

複数の事業者で波動輸送に対応
複数の事業者で波動輸送に対応

 今回はJFL三重ダービーのシャトルバスについてお届けした。このリーグに関わらずJリーグの試合でも臨時バスの設定があり、観戦客が多く利用している。筆者ももちろん何度も利用させていただいているが路線バスや高速バスと違い、決まったカラーのバスがやってくるわけではない。

 また有料・無料の違いやどんなバスが運用されているかも分からない場合があるので、訪れる前に調べておくといいだろう。またそういった中には通常運用に入ってないバスが入ることもあるなど臨時バスならではの楽しみもありそうだ。

観客動員数が多いのでシャトルバスも増便対応か?
観客動員数が多いのでシャトルバスも増便対応か?

 ちなみに今回観戦したアトレチコ鈴鹿とヴィアティン三重であるがどちらもJリーグ入りを目指してリーグ戦を戦っている。JFLのチームがJリーグ入りするためにはいくつか条件があるのだがリーグ戦で上位2位までに入る必要がある。現時点では厳しい順位となっているが後半勢いに乗り、三重県初のJリーグチーム誕生を達成するためがんばってほしい。

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