ブルーインパルス飛来日に見た! 万博アクセスに船舶はアリだが最終的にはバスが頼もしすぎた!!

■渋滞なしの40分クルーズ

船舶ならではの風景がこれ!
船舶ならではの風景がこれ!

 船は大阪港に向けていくつもの橋をくぐっていく。このような角度から見る機会は多くないので新鮮な体験だ。やや川幅が広くなってきた頃右手に大きな建物群が見えてきた。USJのオフィシャルホテルのようで、この向こうにはUSJがあるようだ。手前に見えてきた桟橋がユニバーサルシティポートでここからも1日2便大阪・関西万博会場に向けて運航されている。

旅客定員70名は決して大きい船ではないが水面が近く迫力満点
旅客定員70名は決して大きい船ではないが水面が近く迫力満点

 その向こうに白く大きな斜張橋が見えてきた。阪神高速湾岸線が走る天保山大橋で、その下はJR桜島駅シャトルバスの乗降場である。川沿いには回送のバスが何台も停車しているのが確認できた。港湾エリアに入ると一気に周りが広がりここからは船の速度もスピードアップする。天保山の大観覧車や海遊館を左手に見たり巨大な港湾施設など見渡す景色はどれも見たことのないこの船ならではの景色だ。

約40分で万博桟橋に到着
約40分で万博桟橋に到着

 また天気は暑い日であったが海面を軽やかに走るので気持ちのよい風が吹いてテンションが上がる体験ができる。海上保安庁の船舶と行き交うと目的地の桟橋が見えてきた。船は来た方向に船首を向けて接岸した。ここまでほぼ予定時間の40分ほどでだ。ちなみに他のルートについてはユニバーサルシティポートからは約20分、堺市にある堺旧港船着場からは約30分である。

■結局、最後はバス!

待っていたのは日野セレガ!
待っていたのは日野セレガ!

 到着したのは夢洲に設けられた夢洲浮桟橋である。常設ではなく会期に合わせて作られた。桟橋を出ると既にバスが待機していた。ここからは徒歩ではなく、シャトルバスで夢洲第1交通ターミナルまで向かうことになる。はやぶさ国際観光バスの車両が待機していた。

バスの運賃は船舶の運賃に含まれるので予約も支払いも必要なし!
バスの運賃は船舶の運賃に含まれるので予約も支払いも必要なし!

 後部には和歌山県日高川町の観光PRラッピングが貼られており、和歌山からのバスかと思ったが和泉ナンバーだった。大阪府泉大津市に本社を置く貸切バス会社で、今回の大阪・関西万博では桟橋から夢洲第1交通ターミナルの輸送を担っているようだ。

以前は中型路線車の頃もあった
以前は中型路線車の頃もあった

 以前は路線バスタイプもあったが、利用者急増で大型貸切車両に切り替えたようだ。座席は補助席が付いたタイプで、使用しているかどうかは分からなかったが、数台停まっていたのをみると座席部が埋まったところで次の車両へ案内するのではないだろうか。

■優先レーン特典?

優先レーン通れます!
優先レーン通れます!

 ちなみにこのシャトルバスは船の利用者専用となっており、運賃は船の料金に含まれているため無料で利用できる。また乗船する人数に合わせてバスも待機しているので予約も不要で時間も気にする必要もなく必ず着席できるという点もありがたい。全員が乗車したところですぐ出発となり、ここからバスでは10分もかからない。周りの景色を眺めているとすぐ夢洲第1交通ターミナルに到着だ。

以前の中型シャトルバス
以前の中型シャトルバス

 到着すると西ゲートヘ向かって歩いていった。西ゲートでは船舶ルート利用者にはちょっとした特典がある。入場するゲートが異なるのだ。一般来場者の列とは別に、パーク&ライド駐車場から来た人は別のレーンに並ぶことができるのだが、専用レーンに船の利用者も利用することができる。よって混雑なしにスムーズに入場することができるため、それも船舶利用が急増している要因ともなっている。

ブルーインパルスがリベンジ飛来!
ブルーインパルスがリベンジ飛来!

 筆者が乗船した11時の便では他のゲートの列もほとんどなかったため、特に優位性はなかったが、早い便に乗れれば恩恵を受けたかもしれない。この日は晴天の中で航空自衛隊松島基地所属のアクロバットチーム「ブルーインパルス」の展示飛行が行われた。

練習機というカテゴリーながら立派な戦闘機!
練習機というカテゴリーながら立派な戦闘機!

 本来であれば開幕日に披露されるはずだったが悪天候のため中止となり、リベンジとして今回再び大阪の空に帰ってきたわけである。青空に白線を描く展示飛行に来場者は感嘆の声を上げて必死にカメラを上空に向けてシャッターをきっていた。

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