走行100キロ超で三セク代替だと!? かなりレアなバス像の持ち主……それが十勝バス「17系統 帯広陸別線」だ!!

■時刻表から読み取れないこと

 17系統は走行距離100kmを超える、一般路線バスとしてはかなりの長距離ランナーにあたり、所要時間も駅発で3時間近くかかる。となれば心配なのはトイレの問題。

 時刻表を見るだけでは、バスは通しで淡々と進んで行き途中休憩のなさそうな雰囲気。実際のところどうなのか、2025年9月の場合、まずは帯広駅前を出発して約1時間後の、池田駅前で数分の休憩あり。

途中の仙美里でも数分停車。駅舎がそのままバス乗り場に転用されている
途中の仙美里でも数分停車。駅舎がそのままバス乗り場に転用されている

 このほかに、池田駅前を後にして更に50分ほど進んだ仙美里でも数分停まり休憩ができた。一般路線バスでトイレ休憩を2回以上挟むものは、けっこうレアな気がする。

■ありそうでない(?)バス像の持ち主

 帯広駅前を出発して2時間50分。約105kmの距離を走り、終点の陸別に行き着く。運賃は2,650円。始発の十勝バス本社から利用した場合、所要時間3時間37分、距離約117km、160カ所以上の停留所を経由する乗りごたえ溢れるボリュームだ。運賃は2,900円。

鉄道時代の中間地点で、現在はバスの乗り換えポイントになった陸別
鉄道時代の中間地点で、現在はバスの乗り換えポイントになった陸別

 2006年のふるさと銀河線廃止後に運行を始めた17系統。長大路線バスの豊富な北海道といえど、実は単一の系統で100kmを超える路線というのもそこまで多いわけではなく、17系統は希少な部類に入る路線と考えて良さそうだ。

陸別に到着後、バスは回送になって停留所を後に
陸別に到着後、バスは回送になって停留所を後に

 さらに、道内に三セク鉄道の代替バスは「ふるさと銀河線」の区間しかなく、そちらを加味すると十勝バス17系統 帯広陸別線が、稀有なバス像の持ち主に見えてくる。

4〜10月の期間は陸別駅舎の裏手にある「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」で楽しめる
4〜10月の期間は陸別駅舎の裏手にある「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」で楽しめる

 なお陸別ではバス路線が北見まで向かう、北海道北見バスによる「訓子府・置戸・勝山・陸別線」に交代。乗り継げるチャンスは、北見方面がスムーズ3回+待ち時間長め(うち1便は平日のみ)3回、帯広方面はスムーズ4回+待ち時間長め1回となっている。

【画像ギャラリー】ふるさと銀河線を継いだ十勝バス 17系統 帯広陸別線(12枚)画像ギャラリー

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