日本には路面電車が16都道府県、19路線で運行中である。かつては全国で路面電車の走る姿が見られたが、時代の変化で活躍の場を失った。近年では栃木県宇都宮市で新規路線が開業し、その利点が注目され復活する傾向もある。今回は松山市で路線バスとどのように住み分けられているのかを見てみる。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■松山市には何がある?
愛媛県は四国の北西部に位置し、瀬戸内海に浮かぶ小さな島々を含む。その県庁所在地であるのが松山市で、市内中心部にある道後温泉が有名だ。明治時代に建てられた道後温泉本館は木造3階建ての楼閣で、塔屋に赤いガラスが印象的な太鼓楼「振鷺閣」が、また日本で唯一の皇室専用浴室である「又新殿」がある等、いくつかの建物が複雑に組み合わさる。
1994年(平成6年)には、公衆浴場としては初めて国の重要文化財の指定を受け、多くの観光客を現在でも受け入れる。また松山市出身である正岡子規も有名な偉人で、俳句を目にしたこともあるだろう。道後温泉近くには「子規記念博物館」がある。また愛媛県庁の近くには松山城があり、江戸時代に築かれた建造物が多数現存している。
近年では松山が舞台となった司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」のテレビドラマで脚光を浴び、2007年(平成19年)には「坂の上の雲ミュージアム」がオープンし現在もなお人気の施設である。
■路面電車をはじめとする伊予鉄道
松山市はまた路面電車の走る街としても知られる。運行は伊予鉄道で、コーポレートカラーのオレンジの車体が特徴的だ。伊予鉄道は他にも鉄道事業やバス事業も行っており、市内の公共交通機関で頻繁に見かけたる。
路面電車は松山市内線と呼ばれ、軌道は主にJR松山駅、伊予鉄の松山市駅と道後温泉を結ぶルートや環状運転を行っており、全部で6系統が運行されている。またこれとは別に鉄道線もあり、こちらは郊外線と呼ばれている。それぞれ松山市駅を中心に路線が伸び、高浜駅までの高浜線、横河原駅までの横河原線、郡中港駅までの郡中線の3路線がある。
■道後温泉駅
道後温泉駅は市内線の終起点となるため、回送車両なども並ぶ撮影スポットである。駅舎横には「坊っちゃん列車」が展示されていた。この車両はかつて伊予鉄道に在籍した蒸気機関車と車両を復元したもので、2001年(平成13年)より市内線で運行されている。
動力は蒸気機関ではなくディーゼル機関なので蒸気車ではなく内燃車だが、汽笛が鳴るので街中を走る姿はインパクトがあり一度は乗ってみたい車両だ。その横のスペースには伊予鉄のバスが停車していた。路線バスタイプの車両と高速バスタイプの車両が停められており、待機時間はやや短めで折り返すように発着しているようだった。
停留所の時刻表を見ると、ここからJR松山駅へは路線バスが毎時2本設定されていた。市内線の電車が毎時約6本程度運転されているのと比べるとやや物足りない感じを受ける。所要時間は市内線の約24分に対して路線バスは約37分、運賃も市内線は現金で250円なのに対して路線バスは現金で550円とかなり高額だ。
移動手段として利用するのであれば、路面電車の方がいいようだ。あとはリムジンバスが空港まであり本数はもう少し多いようだが、こちらはクローズドドアシステムを採用し、松山市内相互間の乗降はできない。






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