■距離感が生きる?
実は、同じ道に2停留所ある道路で、1停留所目を出た後に右車線に出た。その先で右折レーンに入らなければならないためだ。しかし、それほど距離があった記憶がない。そもそも距離があればそんなに急いで右車線に入らなくてもいいからだ。その違和感が前方をよく確認するように指示したような気がしたので、アクセルを戻し前方を見た。右折レーンまでにはまだ距離がある。
その瞬間に、前方左側にバス停を認めた。そうなのだ、覚えたルートとして右車線に入ることを意識しすぎて、同じ道路上にバス停がもう1停留所あったのを失念していたのだ。すかさず左側を確認して元の車線に戻り何事もなかったかのようにバス停に付けたが、失念した記憶よりも距離感が合わない違和感で助かった形だ。
こうした出来事で二度と忘れず同じことはしないだろうが、そうした失敗を含めても、デビュー戦の運行は遅延はほぼなくダイヤ通りに終えた。今後は3路線を担当することになるようだが、正社員運転士は8路線を覚えて運行をしていることを考えると、頭が下がる思いだ。
一度覚えれば何路線でも同じなのは経験してわかってはいるが、それでも記者にとっては新路線デビューは初心に帰る良い契機となったことだけは確かだ。むしろ大都市の、人を含めて最も交通量が多い地域のひとつであろう東京都港区のみを走る路線バスを運行していることは、2年前の自分からすると信じられないとも感じた。
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