“ピンポーン”に溢れるロマン!! バス降車ボタンの世界はハマると抜け出せない??

“ピンポーン”に溢れるロマン!! バス降車ボタンの世界はハマると抜け出せない??

 ベストカーの姉妹誌『バスマガジン』。濃いバス知識を得られるバス専門誌だけあって、バスファンの皆さんからご愛顧いただいている雑誌です。

 そして今回バスマガジン編集部肝入りでベストカーWebで紹介するのが「降車ボタン」の世界。バスを降りる時に「ピンポン」と押すあのボタンのこと。

 実はこの降車ボタンはかなり奥が深いらしく、バスマニアのなかにはこれだけを追っているコレクターも相当数いるらしい。降車ボタンの世界、覗いてみませんか?

取材/写真:小林敦史、取材協力/株式会社オージ
バスマガジンVol.91


降車ボタンにこんなに多くの種類があることを知ってる?

1972年から2002年(左上から右下へ)までのボタンの変遷 
1972年から2002年(左上から右下へ)までのボタンの変遷 

 路線バスや観光バスにはさまざまな車載用品が搭載されている。この企画は車載用品にフォーカスし、その奥深い世界を知ろうというものである。

 今回は降車ボタンで圧倒的シェアを誇る株式会社オージを訪れ、降車ボタン(オージでは”メモリーチャイム”と呼称しているが、本記事では降車ボタンとする)の歴史や最新トレンドなどについて話を聞いた。

1987年製のボタンがユニットの中央にあるタイプ
1987年製のボタンがユニットの中央にあるタイプ

 今回は降車ボタンに絞ってお話を聞いたのだが、株式会社オージではほかにもデジタル行先表示器、などのワンマンバス機器や、現在はLEDを中心とした、「乗降表示灯」、「LED路肩灯」、「ステップライト」などの製品を取り扱っている。

 1955年に東京都北区に”王子ダイカスト工業(株)”を設立。1957年にはワンマンバス用電動方向幕巻取機を開発・発売。1958年にメモリーブザー(降車合図装置)を開発・発売。そして1964年に株式会社オージに社名変更している。

 1987年に開発されたイラスト入り
1987年に開発されたイラスト入り

 多くのバスに関する製品の生産及び販売をしているなかで降車ボタンを選んだのには理由がある。

 それは単にバス愛好家だけでなく、テレビの路線バスでの旅番組でも、ゲストの女優やアイドルなどの芸能人が降車ボタンを押して喜んでいるシーンがよく映し出されている。つまり降車ボタンが人々を魅了しているのだ。

 なぜ降車ボタンが人々を魅了するのか、その疑問を解決する意味でも、降車ボタンのシェアナンバー1企業へ赴いたというわけだ。

次ページは : 「押したら光るタイプ」は日本固有のものとして誕生

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