戦後復興の中、米軍管理下で運行が開始された公営バスの事業を引き継いで誕生した沖縄バスは、その後琉球バス(現・琉球バス交通)と双璧をなし、沖縄本島のほぼ全域をネットする事業者となった。
沖縄返還後の1978年には、道路通行方式が改正され、車両は右側通行から本土と同じ左側通行に改められた。この際、左側通行用のバスが沖縄県に大量導入され、改正期日である7月30日にちなんで「ナナサンマル(730)車」と呼ばれ、沖縄の戦後の、ひとつの象徴となっていた。
平成初期はこれらナナサンマル車がほぼすべて現役で、現在とは大きく異なる様相を呈していた。
執筆/写真:石鎚 翼
【画像ギャラリー】南の島に残る奇跡 沖縄の歴史の目撃者730車