おじゃまします! バス会社潜入レポート 神姫バスグループ編【その1】

おじゃまします! バス会社潜入レポート 神姫バスグループ編【その1】

 ひとつのバス事業者を掘り下げて紹介する、バスマガジンの名物コーナー。今回は2017年に遡って、1月発売号で掲載した、神姫バス編を振り返って紹介する。
(記事の内容は、2017年1月現在のものです)

 神姫バスは姫路市に本社を置き、神戸・姫路を拠点として、兵庫県南部全域に路線を延ばす。

 高速バスは大阪~津山間の中国ハイウェイバス、神戸~淡路島・四国方面の明石海峡大橋ルートを中心に、東京線の夜行バスや空港連絡バスなども運行する。

 グループに神姫グリーンバス、ウエスト神姫、神姫ゾーンバス、神姫観光バスがある。

構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
※2017年1月発売「バスマガジンVol.81」より

【画像ギャラリー】神姫バスが走る風景と神姫バスの所有するバスを詳しく見る! バス会社潜入レポート 神姫バスグループ編【その1/三菱ふそう2008年式~】


■県南中心に都市型輸送を展開 中距離路線が主体の高速バス

●姫路城

4年半にわたる平成の大修理を終え、美しさを増した姫路城。多くの系統が大天守を背に、大手前通りを姫路駅北口へ向かう
4年半にわたる平成の大修理を終え、美しさを増した姫路城。多くの系統が大天守を背に、大手前通りを姫路駅北口へ向かう

 神姫バスはその名のとおり神戸・姫路を中心に、兵庫県の南3分の2の広い地域で路線バスを運行。

 姫路(姫路東、北条、山崎)、加古川(加古川南)、明石(大久保)、西神(せいしん)、神戸、三木、三田(さんだ)、西脇(社〔やしろ〕)、津山に営業所(出張所)を持つ。乗合バス営業キロ4,568.7km、社員数1657人である。

 エリア南部のJR山陽本線沿いには住宅地や工業地帯が立地し、通勤通学客が主体の都市型輸送を展開する。神戸市交通局から市内定期観光バスと一部路線の移管を受け、落合・西神両営業所の運行業務を受託。姫路市交通局・明石市交通部のバス事業廃止に伴い、その運行路線も引き継いでいる。

●三田駅南口

JR三田駅南口で発車を待つ連節バス。人口増加が続く三田エリアの輸送力不足を補うため、2013(平成25)年に採用された
JR三田駅南口で発車を待つ連節バス。人口増加が続く三田エリアの輸送力不足を補うため、2013(平成25)年に採用された

 JR福知山線の近代化により、三田市域が急速に発展。路線の拡充が続けられており、連節バスも投入された。三田をはじめ神戸西エリア・三木・西脇方面からは、都市高速を活用して神戸三宮まで結ぶ特急・急行・快速バスを運行。鉄道を補完する基幹交通として定着し、高い乗車率を誇っている。

 一方、エリア北部では過疎化が進行し、路線環境は厳しさを増している。このため、グループ会社への運行委託や路線移管を実施。自治体バスによる代替運行が行われた地域も見られる。

●三ノ宮バスターミナル

高速バスや県内特急バスなどが発着する三ノ宮バスターミナル。JR線の高架下に案内所・待合室と前後2台分の乗り場が8つ並ぶ
高速バスや県内特急バスなどが発着する三ノ宮バスターミナル。JR線の高架下に案内所・待合室と前後2台分の乗り場が8つ並ぶ

 エリア北部と大阪を直結する中国ハイウェイバスは、一昨年、開業40周年を迎えた伝統路線だが、近年は沿線の人口流失の影響を受け、利用者が減少しつつある。明石海峡大橋の竣工によって開設された神戸三宮~淡路島・徳島・阿波池田・高松・松山・高知間の路線は、同社高速バスの中心的存在に成長した。

 高速バスにはこのほか、津山~京都間、神戸三宮~広島・岡山・城崎・USJ・大阪南港間および姫路・神戸三宮~東京間の夜行便がある。また空港連絡バスとして、姫路~大阪空港・関西空港間を運行している。

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