ひとつのバス事業者を掘り下げて紹介する、バスマガジンの名物コーナー、バス会社潜入レポート。今回は2019年に遡って、1月発売号で掲載した関鉄グループ編を振り返って紹介する。
鉄道廃止路線の後を受け継ぐBRT、自治体との連携、新施設への積極的なアクセスなど、力強いバス路線の展開が見られる関鉄グループの事業。グループ会社とさらに派生する企業を見るに、そこに暮らす人々の利便性を第一に考えた組織作りがうかがえるようだ。
(記事の内容は、2019年1月現在のものです)
構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
※2019年1月発売《バスマガジンvol.93》『おじゃまします! バス会社潜入レポート』より
(関鉄グループ特集 その2)
■石岡・鉾田・下妻の路線バスと貸切バスは3つの子会社が営業
●茨城空港
関鉄グリーンバスは石岡市に本社・営業所、鉾田市に営業所を置き、関東鉄道石岡・鉾田営業所の所管路線を継承。高速バス鉾田~東京駅線も運行している。05年には茨城空港と石岡・水戸を結ぶ路線を新設。鹿島鉄道廃止後は線路跡を活用したBRT「かしてつバス」を開業した。
また自治体と協調し、鹿行(ろっこう)北浦ライン、霞ヶ浦広域バス、小美玉(おみたま)市市内循環バス・地域循環バスの運行を開始した。
関鉄パープルバスは下妻市に本社を置き、関東鉄道下妻営業所が所管していた路線を中心に営業。
●波崎
岩井・古河(こが)と茨城町の運転免許センターを結ぶ高速バスも運行している。近年は自治体と協調し、筑西市広域連携バス、筑西市地域内運行バス、桜川市・つくば市間広域連携バス、下妻市コミュニティバスの受託運行を開始している。
関鉄観光バスは土浦市に本社を構え、本社、水戸、水海道、佐原の4営業センターを置いている。99年に関東鉄道の貸切バス、日本観光バス、竜ヶ崎観光バス、日本水郷観光自動車を統合して設立。
関鉄グループの一般貸切バスの営業を一手に担うほか、日本観光バス・日本水郷観光自動車の路線も引き継いだ。また土浦・つくば~水戸間、竜ヶ崎~運転免許センター間の高速バスを運行している。