■外国でライドシェアが普及している理由
さて、外国でライドシェアが先進国、途上国に限らず普及しているが、そもそも日本のようにタクシードライバーのサービスや運転技術が低かったり、運賃が安すぎるためメーターを使用しなかったり、ドライバーが強盗に変身する等、正規のタクシーそのものに問題が多い国で普及しているようだ。
そのような国ではあらかじめ提示された運賃をオンライン支払いでき、タクシーよりも安全で快適という実績があるライドシェアが普及するのもわかるような気がする。
ところが日本ではタクシーは安全で運賃をごまかすドライバーはおらず、上位の免許を持った者が運転し、前述のような安全と安心についてコストをかけているので、運賃に見合えば素晴らしい交通機関であることは間違いない。
■通院で毎回タクシーはさすがに……
ところが、通院や買い物に使っていた路線バスが廃止や減便で使えなくなると、残る選択肢は自家用車か徒歩かタクシーということになろう。自家用車が運転できるのであればここまで問題にはならないので、要するに公共交通機関が必要な交通弱者が危機に瀕しているわけである、
さすがに通院に毎回タクシーでの往復では持たないだろうし、かといって自治体がコミュニティバスを都合よく走らせてくれる地方の方が少ないだろう。政府としてライドシェアを認める方向で検討するようなので、必要な措置を提言したい。
■許可制にすることが必要
旅客ではなく貨物(食べ物)を運ぶフードデリバリーですら、さまざまな問題が露呈して労働争議にまで発展したのに、これが旅客となると何の担保もない誰が運転しているのかわからない車に乗りたいと思うだろうか。そこで無秩序に誰でもOKというのは問題があると思われるので、最低限の許可制は必要だろう。
運転する自家用車に応じた二種免許と車両に掛ける任意保険の確認は最低限必要だろうか。人と車をセットで許可することにより、ドライバーがすり替わったり許可車以外の車両で営むことを防止できる。
許可権者は警察なのか陸運局なのかは別として、違反は即刻許可証の召し上げにしないと、事故で誰かが死亡するまで野放しになる可能性が高い。
タクシーだけではなく運転代行でも二種免許が必要なので、直接旅客を運ぶのであればやはり二種免許は必要だろう。そして許可制とすることで登録された車両を運転する許可者は無謀な運転をするとバレるので抑止力になる。
■白タク取り締まりのためにも……
許可制は最近問題になっている外国人の白タク行為を取り締まる理由にもなる。外国人白タクの問題は法人タクシーからもあきらめの声が出ているが、手配から支払いまですべて外国の言語と支払いプラットフォームで完結しているので、日本国にとってはデメリットしかない。
違法だが運賃に対する消費税が脱税になっていることをはじめとして、免許も安全もどうだかわからない状態で「友達を迎えに来ている」という一言で取り締まりが難しく野放しだ。
ライドシェアの許可には運賃支払いを国内のプラットフォームですることを義務付ければ、外国人白タクを取り締まりやすくなる。追跡すれば友達を迎えに行ったのか違法白タクなのかはわかるからだ。
中にはマイクロバスや中古の白ナンバー大型バスを堂々と空港に横付けするケースもあり、貸切バス事業者の営業妨害にもなっている。
多くの問題と課題を抱えたライドシェアだが、バスの復活がすぐには難しいこの状況では、安全で安心して乗車できる仕組みとある程度の規制は必要なのではないだろうか。
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