■多彩なパノラマデッカーも
全体的には三菱の比率が高かったパノラマデッカーだが、前述の富士重工をはじめ、他のボディメーカーでも少数ながらパノラマデッカーの事例が見られた。呉羽もパノラマデッカーに対応したが、この時期の観光モデルは三菱と共通部分が多かったため、外観的には三菱とほぼ同じスタイルだった。
日野車体は第3柱から上がるセミデッカーをベースにパノラマデッカーを製造、つくりは富士重工とよく似ていた【写真7】。また導入はごく限られていたが、西日本車体にも第2柱から上がる形でパノラマデッカーが存在した【写真8】。
このほか変わり種として、ボディそのものは標準床のいわば“平ボディ”ながら、前方の屋根を大きく張り出させた「ジャンボタイプ」と呼ばれたものがあった(【写真9】)。
なお、パノラマと言いつつガラスは濃いブルーに着色、内側にはレースのカーテンを装着したケースがほとんどで、外観的なインパクトに終始した感はある。
【画像ギャラリー】バス発展期の1980年代!! 高級化のきっかけとなったセミデッカーと「オデコ」が印象的なパノラマデッカー(9枚)画像ギャラリー
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