■当面は運転士不足の解決にはならない?
以上の理由で、当面は自動運転は運転士不足解決にはならない。無人運転まで技術が進めば解決にはなるのかもしれないが、実用までに相当の時間が必要だ。現状ではその時間稼ぎをするだけの体力がバス業界にはない。
無人運転の実用化を待つ間に生活路線がなくなり、バス事業そのものが成り立たなくなる恐れすらあるので、そんな時間的な余裕なないのだ。外国人運転士を採用するという話は二種免許学科試験の多言語化で制度的には可能だが、その議論は別稿に譲る。
ただ、今のように円の価値が外貨と比較して安い現状では、母国で働いた方が割がいいと考えるだろうし、そもそも日本人の成り手は永遠に現れないことを考慮すべきだ。
いつ何時、革新的な技術が確立するかわからない現代社会では、このように論じているうちに、ものすごいことが起こるかもしれない。いつのことのなるのかわからない、その技術を待ち願うのか、現実を見て事業の継続と生活の足を守る努力をみんなでするのか。我々が選択しなければならない時が迫っているのかもしれない。
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