小型バスの新しい概念を作った「日野ポンチョ」!! 今や全国どこにでもいる説ってホント!?

■仕事を選ばないポンチョさん

 気がつけば小型バスの代表格に上り詰めた日野ポンチョであるが、主な用途に挙げられるのが、短距離を走る地域のコミュニティバスだ。

文京区コミュニティバス「Bーぐる」(東京都)
文京区コミュニティバス「Bーぐる」(東京都)

 他にも、都会やローカルエリアに関係なく、街の周辺を巡ってマクロな輸送をカバーする循環バスにもポンチョの出番が多く、村営バスや町営バスでも良く見かける印象。

 とはいえ、ポンチョを導入しているバス事業者は村営・町営から大手まで非常に幅広い。さらに、短距離専用車というわけでもなく、1回で40km以上走る路線に使われている場所もあったりする。

天草本渡市街地循環バス「のってみゅうかー」(熊本県)
天草本渡市街地循環バス「のってみゅうかー」(熊本県)

 定員の関係から、利用者の少ない路線に活躍の場は限られるものの、それほど仕事を選ばないのがポンチョの特徴の一つに思える。

■ポンチョどこにでもいる説

 最近は全国各地へ行くと、バスターミナルでバスウォッチしている最中や、街中を歩いている時でもポンチョを見かける機会がかなり多い。

高知東部交通の一般路線向けポンチョ(高知県)
高知東部交通の一般路線向けポンチョ(高知県)

 あまりにも出没頻度が高いため、もしかするとポンチョは今やどこにでもいるのでは? という気がしてくる。

 そんな説は嘘か誠か、何事にも削り出すなら一番大きい塊から。とりあえず都道府県別に見てポンチョがいる/いない場所はどこなのかを検証してみることにした。

当別ふれあいバス(北海道)
当別ふれあいバス(北海道)

 各都道府県内の、どこかのバス事業者が1台でもポンチョを使っていれば「いる」にカウントするとして、47箇所それぞれ見てみると……

・ポンチョのいる都道府県:47
・ポンチョのいない都道府県:0

……北海道から沖縄県まで堂々の普及率100%!! 都道府県別のレベルであれば、ポンチョはどこにでもいる、が答えになった。

柏崎市街の循環バス「ひまわり」(新潟県)
柏崎市街の循環バス「ひまわり」(新潟県)

■ささやかなポンチョ探し

 ポンチョにも乗ったり見たりと、普通のバス趣味と同じく色々な楽しみ方ができ、その一つに、ボディに施された塗装に注目する、という趣向がある。

病院へのアクセス路線に使われている、東急バス標準色のポンチョ(神奈川県)
病院へのアクセス路線に使われている、東急バス標準色のポンチョ(神奈川県)

 コミュニティバスや循環バスに使われる機会の多いポンチョは、その路線専用の塗装をボディに施したり、独自のラッピング仕様にするのが主流だ。

 とはいえ、大手が導入しているポンチョの中には、大型・中型路線車と同じ、そのバス事業者の標準色に塗られているものがある。

熊野御坊南海バスの標準塗装車(和歌山県)
熊野御坊南海バスの標準塗装車(和歌山県)

 標準色に塗られたポンチョは相対的に数が少ないようで、ややレアキャラ寄り。これを探して記録に取ると、ささやかな宝探しのような要素が加わって、バスウォッチがより楽しくなるかも!?

【画像ギャラリー】あそこにも、ココにも、ポンチョがいっぱい!!(17枚)画像ギャラリー

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