■ん? 何か様子がおかしい
120番→65番→67番と、寄り道しなければ乗り換え2回で130kmに迫る距離を移動でき、チャレンジ中は数日かけてゆっくり進んだものの、急げば1日で辺土名まで行けるようだ。
本数も1時間に1本くらいあって、狙えばそこそこキレイに繋がる。沖縄本島1周ってもしかして余裕? と思えてきた。
それなら、このまま本島最北端までバスで行き、海岸線を東寄りに移しつつ、南下して那覇に戻るのも大きな問題はなさそう、そんな風に期待した。
ところが、最北端を境にどうも様子がおかしい。東側に入って南下を始めると、バス路線やバス停が急に見つからなくなるポイントが出現した。
訪問当時〜2025年3月まで、国頭村が公共交通の実証実験を行なっていて、北端部分をグルっと回ってくる周遊バスを運行している。
これを使うと最北端の辺戸岬を経由して、東側の海岸線を少し南下してくれる。しかし途中で内陸に入って西側の国頭村に戻ってしまう。
そこで、内陸部に入る付近で海岸線沿いを走るバスに乗り継げるか探してみると、バス自体がない、ホントにないぞ!!
沖縄本島北部の東側は特に人口の少ないエリアで、昔はバスもあったらしいが、今は廃止されてしまって、公共交通希薄地帯となっているそう。
じゃあ停留所がある場所まで徒歩で繋げば良いのかと思いきや、距離感が「やめとけ」と語りかけてくる。まして、動物注意の道路標識がヤンバルクイナになっているほどのワイルド地帯だ。
もし頑張ってバス停がある場所まで到達できたとしても、バスの本数が極薄で、1日2本かつ終バスが朝7時。うん、そのバス、乗るのにロケ車が要るレベルだね? こりゃあ個人が自腹でやるやつじゃねぇや……。
■沖縄1周バスチャレンジの顛末
実行するだけ実行した、沖縄本島1周路線バスチャレンジ。これが可能だったかどうか。
例えば2万円かけてニセ1万円札を1枚刷るのに何ら抵抗を感じないような、温度の高い懐と凄まじい度胸をお持ちの皆々様の考え方は異なるかもしれないが、蓋を開けてみると
「沖縄本島をバスで1周することはできません」
が答えとなって現れた。
ちなみに、どうしても同じ場所を2回通らないとダメだったのは、実は国頭村〜名護を結ぶ30kmほどの区間だけで、あとは何気に経路をカブらせずバスで進めたりする。
訪問中のチャレンジ失敗後も、なるべく東側に寄せた経路で南下しながら、那覇に戻って来られた。その様子はまた別の機会にでも。南部なんてすっごく楽しかったな〜鬼ムズで。
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