実家の物置に長らく放置していた、昭和~平成の頃の古いネガを整理していたら、またしても懐かしい写真が出てきた。その中から今回は、「東急バス虹が丘営業所」で撮影された写真をご紹介しよう。
文・写真:橋爪智之
構成:中山修一
(昭和〜平成時代のバス写真付き記事はバスマガジンWebもしくはベストカーWebをご覧ください)
■ニュータウンの発展に合わせて開設
まずは、軽く東急バス虹が丘営業所についてご紹介をしておこう。虹が丘営業所は、神奈川県川崎市麻生区王禅寺に立地し、主に東急田園都市線のたまプラーザ駅やあざみ野駅を発着する路線バスを担当している。
田園都市線の沿線は、かつては高津営業所が神奈川県内の広範に渡って運行を担当してきたが、沿線の宅地化が進むにつれて1つの営業所だけではカバーしきれなくなり、まず1981年に青葉台営業所が開設され、続いて1986年に虹が丘営業所が開設された。
東急バスの営業所の中では、下馬(元観光部門営業所から転用/1998年)、東山田各営業所(日吉営業所から引き継ぎ/1993年)に次ぎ、比較的新しい。
社内ルールで決まりがあったかどうかは分からないが、かつて4大メーカーが健在だった頃、各営業所に配置されるのは2メーカーのみ、という場合が多かった。
写真が撮影された1990年代中頃当時、虹が丘営業所には三菱ふそうを除くいすゞ、日産デ、日野の3メーカーの車両が配置されていた。
なお、その後は三菱ふそう車も導入され、現在ではかなり台数を増やしているようだ。虹が丘営業所には120台以上の車両が配置され、これは東急バスの営業所の中では最多台数を誇る。
■特徴的だった3方シート付き3ドア
虹が丘営業所には当時、都内の東急バス営業所には配置されなかった、特徴のある車両が導入されていた。3方シート付き3ドア車だ。
3方シートとは、中ドア付近に横掛けシートを配置した、3方向に向かって座る構造の座席で、大昔の車両で採用されていた構造を再度取り入れた格好だ。
一方の3ドア車は、前・中ドアの他に後部にもう1か所ドアを設けたもので、混雑路線を持つ会社で採用されていたが、東急バスではそれまで導入実績が無かった。
宅地開発の進んだ田園都市線沿線は、駅へ向かう路線バスが混雑をするようになり、1987年に収容能力の高い3方シート付き3ドア車を虹ヶ丘営業所と青葉台営業所にそれぞれ導入することになった。以後、毎年5~6台というペースで各営業所へ導入されていたようだ。
これらの車両は、ドア配置や車体の構造から、東急バスの標準的な車両より長い車体を用いていたことも特徴であった。
当時の東急バスの大型路線車は、基本的に各メーカーのホイールベースが一番短い車両(例えば三菱ふそうで言えばホイールベース4800mmのK尺と呼ばれているタイプ)が導入されており、他社のバスと見比べると短く感じたが、3ドア車だけは長尺となっており、他の車両と並ぶと一際長く見えた。
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