乗り場がたくさんある電車の駅やバスターミナルでは「1番線、2番線……」、「1番乗り場、2番乗り場……」といった要領で、数字を使って各乗り場ごとの行き先や用途を整理するのが一般的だ。
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に、「0番」のバス乗り場にまつわる写真があります)
■たま〜に見かける「0」と書かれた乗り場
乗り場を区分けする際、通常は1から始めて2、3、4……と続いていく。ところが各地を見回してみると、ごくたまに「0」と書かれた乗り場を目にする機会がある。
0番乗り場は電車のホーム(番線)をはじめ、バスターミナルなど路線バスの停留所にも存在する。さてこの0番乗り場、どうして生まれるのか。
電車のホームを例にすると、例えば以下の構造を持った駅があったとする。
【駅舎】
【1番線】
【2番線】
この駅に、後から新しい路線が乗り入れることになり、新路線のレールが伸びてくる方角の都合から、【駅舎】と【1番線】の間に、新路線用のホームを増設する必要が出てきた。
その際、【2番線】から離れた位置に【3番線】を設けるのは都合が悪いし、番線の割り当てをリセットするには手間がかかりすぎる。
そこで影響を最低限に抑えるべく、新路線用ホームに【0番線】が割り振られる……そういった流れが理由の一つとして挙げられる。
■ゼロは異端の乗り場?
あれこれ事情を挟んだ上で生まれることの多い0番乗り場。“ゼロ”を名乗るだけにセオリー通りではない雰囲気が強く漂ってくる。
果たして実際のところ、通常とは少々毛並みの異なる、何かしらの特殊性を持った列車やバスなどを発着させるために使われているのだろうか?
まず電車の0番線を軽く見ていくと、独立した路線の始点/終点の乗り場だったり、ややオフセットした位置にあったり、スペースの都合で既存のホームを削って無理矢理押し込めた結果0番ができたりと、やはり少々別枠なオーラを放つ例が目立つ。
一方で、バスの0番乗り場事情はどうなっているだろう? 1番・2番……各乗り場に混じって普通の路線の発着場として機能しているのか、はたまた特殊なバスの停車枠に割り当てられているのか。
今回は最近見かけたバスの「0番乗り場」3カ所を例に、各0番乗り場の性質を見ていこう。
■石巻駅前の0番乗り場
まずは東北地方、宮城県のJR石巻駅前にあるバス乗り場から。駅前にバスロータリーがあり、そこにバス停が0〜4番まで並ぶ、0番乗り場ホルダーの一つだ。
同バス停の1番と3番乗り場は、ミヤコーバスによる各方面への一般路線バスが停車。2番は主に高速バス、4番は乗合タクシー向けのレーンとして使われている。
肝心の0番乗り場は何に使われているかと見てみれば、降車専用の停留所になっていた。乗れないバス停という点を重視するなら、特殊といえば特殊だ。
■羽田空港第3ターミナルの0番乗り場
お次は東京都の羽田空港。巨大な同空港の第3ターミナルには、なんとバスの0番乗り場があるのだ。
第3ターミナルビルの1階出入口の前に、自動車の通行レーンが3本通っていて、各方面への高速バスと一般路線バスは、ビル出入口から数えて3番目のレーン脇に作られた、1〜11番まで乗り場が並ぶプラットホームから発着する。
それに対して0番乗り場は、3番目のレーン脇のプラットホームではなく、出入口を出てすぐ・1番目のレーン脇に置かれている。
ではその0番乗り場を発着するバスの正体は!? 羽田空港第1・第2・第3ターミナルを巡回する無料連絡バスだ。
空港内を移動するために運行している無料のバスということで、通常の乗り場から発着している高速バスや路線バスとは確かに毛並みが違う。
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