日本ではオワコンなのに何故今さらそれを!? ~プラハのトロリーバス事情〜

■場所によってはオワコンというわけでもない

 では、何故EVではなくトロリーバスなのか。これはプラハの地形と、技術の進化が関係している。プラハ市は全体的に起伏の少ない国の中で、比較的高低差のある地形となっている。

架線工事車両。車両はバッテリーでも運行できるので、営業中でも修理や工事が可能
架線工事車両。車両はバッテリーでも運行できるので、営業中でも修理や工事が可能

 EV技術は日進月歩で進化しているが、連続する急勾配を登り続ければ、電池残量は大きく減る。そして急速充電を行ったとしても、フル充電をするまでに数十分は掛かるため、車両の運用が難しい。しかし架線から集電するトロリーバスなら、この問題を解決できる。

 矛盾しているようだが、バッテリー技術の進化もトロリーバス導入を後押しした。実は最近のトロリーバスの多くは、大容量バッテリーを併せ持った「トロリー・バッテリーハイブリッド」車両だ。

トロリーポールを下ろし、工事車両の脇を抜けるトロリーバス。トロリー・バッテリーハイブリッド車だ
トロリーポールを下ろし、工事車両の脇を抜けるトロリーバス。トロリー・バッテリーハイブリッド車だ

 この利点は、架線を全線に張る必要がなく、例えば勾配区間など必要な場所にだけ張ればよく、導入コストを下げられる。

 プラハの場合、起終点のバスターミナルに充電設備があり、あとは勾配区間など必要な場所だけに架線が張られている。トロリーポールの上げ下げは自動で、運転手が車外で操作する必要はない。

 今後、さらにバッテリーの小型大容量化が実現し、架線からの供給に頼らなくても良い時代が来れば話は別だが、都市の構造によっては、現在もトロリーバスが優位のところもある。

 日本で考えられているほど、トロリーバスは「オワコン」というわけでもないのだ。

【画像ギャラリー】架線なしでも走れるチェコの新しいトロリーバス(9枚)画像ギャラリー

最新号

【3月21日発売】巻頭特集は「宮崎交通」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン132号!!

【3月21日発売】巻頭特集は「宮崎交通」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン132号!!

 バスマガジン Vol.132は3月21日(土)発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密…