■なるべく線路に寄せて南下
ツアー当日は新潟万代シテイのバスセンターに集合。バス乗車前に、バスセンター名物のあのカレーが提供される昼食を兼ねて、旧新潟交通電車線の第一人者・かぼちゃ電車保存会会長の平田氏によるオリエンテーションを拝聴。
その後万代シテイから「かぼちゃ電車バスII」に乗車。大型車が通れる道ならどこを走っても良い貸切バスの特性を活かして、なるべく電車線が通っていた線路跡に寄せながら、現在のJR燕駅へ向けて出発。
途中、電車線の象徴的な場所だった旧白山前(県庁前)駅、新潟ふるさと村、バス停名にその名を残す木場駅跡、白根駅跡、月潟駅跡と、鉄道時代の面影を残す各所で下車。
月潟駅跡には駅舎のほかにホームや線路、代表的なモハ11形をはじめ、電車線の車両が整備・保存され、電車線の様子を特にハッキリ偲び楽しめる。そのため本ツアーでも目玉的な中継地点として、立ち寄り時間がやや長めに取られていた。
さらに、かぼちゃ電車保存会のメンバーが月潟駅跡へ集まり、車両に電気や圧縮空気を通し、ライト、ドア、ブレーキ、パンタグラフ、ワイパー、汽笛など稼働箇所の実演に対応、中には参加者が自分で操作できるものもあり好評を博していた。
■神出鬼没の人気者!! かぼちゃ電車バスII
月潟駅跡で鉄道線の施設や車両を見学したのち、バスによる廃線跡トレースを再開。モニュメントが残る灰方駅跡の前に、鉄道とほぼ同じ向きからバスをアプローチさせるお見事な演出に感銘を受けつつも、「電車が来たのかと思った」と、突如かぼちゃ色のバスが現れた様子を見た地元の方が驚いていたのも印象深かった。
車内見学スポットを経由しながら南下を続け、万代シテイ出発から4時間ほど経った16時頃に、電車線の終点だった燕駅に到達、線路とホームがあった側へバスが横付けされた。
普段バスの通らない道に加え、よく目立つ色のバスということで、参加者のみならずウワサを聞きつけて追いかけてきたファンや、ホームで電車を待っていた女子生徒達に至るまで、スマートフォンのレンズをバスに向ける一幕も。この日のかぼちゃ電車バスIIは行く先々で人気者になっていた。
■最高に分かりやすい廃線めぐり!?
燕駅周辺の見学をもって、新潟交通電車線を偲ぶ旅は完了。その後燕三条まで下り、バスツアーとなれば欠かせないお土産購入の時間を、ご当地品が揃う道の駅 燕三条地場産センターで設けた。
帰り道は別のルートを使って新潟まで一気に戻る……とはいえ車両の仕様上、高速道路には乗れないため、一般道をひたすら走っていくのもまた、通常のバスツアーとは一線を画す「電鉄探訪」の醍醐味。燕三条→新潟を普通の路線バス車両で直行というのもなかなか珍しい体験だ。
万代シテイを出て万代シテイに戻る、行程およそ93km・移動時間約7時間の日帰り旅。新潟交通電車線の線路跡の横を流れている中ノ口川を背骨に見立て、往路は川の西側、復路は川の東側を通って、1周グルリと回ってくる行程になっていた。
廃線跡のトレース中や途中下車時、帰りの移動時間を含めて、保存会会長の平田氏による周辺の“みどころ解説”がその都度入り、道中飽きることなくツアーを続けられた。
もしも個人で見て回っていたらまず気付かなさそうな、細かなポイントまでシッカリ押さえられただけでなく、本来なら長丁場のスケールに達する7時間があっという間に過ぎてしまったように感じるのは、なんと言ってもガイド付きツアーの強みだ。
廃線系と聞けば、何かと学術的でお硬いイメージを抱くかもしれないが、そのままではマニアック過多であろう情報も、程よく噛み砕きながらウイットを込めた平田氏の解説が好印象で、最高に分かりやすい廃線巡りと路線バス(風の)旅を楽しめる1日であった。
【画像ギャラリー】新潟交通電車線の足跡を辿った「電鉄探訪」ツアー(22枚)画像ギャラリー



































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