廃止が確定しているバス路線を使って「つちのこフェスタ」に行ってみた!

■充実したイベント群

多くのイベントが同時進行でなかなかの盛況ぶり
多くのイベントが同時進行でなかなかの盛況ぶり

 そして「つちのこ館」バス停から歩いて数分、白川沿いに位置する中川原水辺公園が見えてくるとそこには多くの人が集まっていた。この日行われていたのはつちのこを捜索するイベント「つちのこフェスタ」である。毎年5月3日に開催されているこのイベントは幻の生物“つちのこ”を本気で捜索する村を挙げての一大イベントで今年で34回目の開催となった。全国ニュースでも度々話題に上がるのでその様子はテレビなどで見たことがある人もいると思う。

つちのこグルメ?
つちのこグルメ?

 今回は人口が約1900人の東白川村に約2300人が集結し今年こその捕獲を目指して捜索に挑んだ。午前と午後の2回にわたり合計800人が本気捜索を行い、またメイン会場では宝さがしやQRコードを読み込んでハンティングを楽しむデジタルラリー、マスつかみ、丸太切り競争、特産品の抽選会に飲食屋台村と多くの催しが行われた。

すでにロマンって書いてあるし…
すでにロマンって書いてあるし…

 テントをのぞいてみると様々な飲食物やお土産物が、つちのこにあやかったパッケージで販売されていた。筆者も現地でつちのこパフェやつちのこ焼きなるものを食べ、お土産につちのこクッキーを購入したが、どれもかわいくディフォルメされたつちのこのようなシルエットやすっかりキャラクター化されたものでとても未知の生物、恐ろしいものとはかけ離れたものになっていた。逆に親しみというか愛着の湧く感じである。

■この山々のどこかに?

第34回ともなればイベントも充実している
第34回ともなればイベントも充実している

 本気捜索隊が戻ってくるまでの間に筆者はデジタルラリーを楽しむため会場の周辺を歩いて散策した。この東白川村は岐阜県南部の美濃地域にある村なのだが北側には下呂温泉が近くにあり、また東側は長野県境にも近い位置にある。県境ということで周りは1000m級の山々が連なる山間部となり交通の便としてはあまりよくない地域でもある。

つちのこを焼いているわけではない…
つちのこを焼いているわけではない…

 村名は村内を流れる白川に由来しており、清流として生活を支えている。そして最初にも書いたが全国で“つちのこ”の目撃例が一番多い場所、そしてもう1つ変わった特長として「寺のない村」としても知られている。この東白川村は元々仏教の村で常楽寺、蟠龍寺という二つの寺があった。

ちゃんとキャラクターもあるのだ!
ちゃんとキャラクターもあるのだ!

 ところが明治政府が布告した神仏分離令による「廃仏毀釈」によって明治3年に村から仏教という文字が無くなり、神道村に生まれ変わったのだという。現在東白川村には6つの神社があり、平成元年4月には「槌の子神社」が創建された。

 日向・田口家に伝わる槌の子祠(ほこら)は「木曽三浦の落人追われし途中1匹の傷つきし槌蛇を助けた・・・」という話に始まる落人と槌蛇の物語で、皇学館大学の本澤講師の話として「白い動物など目立つものは信仰の対象にされやすく、ツチノコもその一種ではないか・・・」という説明を受けて「山に囲まれ緑が多いことが生息の理由とされているが、それなら同じような土地が多いはず。

せんべいにクッキー…まんじゅうはないのか?
せんべいにクッキー…まんじゅうはないのか?

 東白川村で?そんな疑問を調べるうちに明治の廃仏毀釈運動に行き当たった。「ヘビは神の使い」という信仰が「神道の村」でつちかわれ、ツチノコ神話を生み出したかもしれない」とまとめているなど、神道村であるが故にこの伝説が今も生き続けているのかもしれない。

若干誇大気味だが当地ではこれくらいは許されるべき!
若干誇大気味だが当地ではこれくらいは許されるべき!

 その後パラパラと雨が落ち始める中イベントは順調に進行し、最後の餅まきまで予定通り行われた。また先にニュースなどで見た方もいたかもしれないが今年も必死の捜索の苦労が報われることなく“つちのこ”を見つけることはできなかった。来年こそはの思いを込めた締めくくりで今年のつちのこフェスタも無事終了となった。

お出迎えも抜かりない!
お出迎えも抜かりない!

 ちなみに本気捜索の会場には本物のつちのこがいるかどうかは分からないが、それ以外に金・銀・銅色のつちのこの形のプレートというのが埋められている。それを見つけると特産品などが当たるのだが、今回その場所において7年前に埋められてそのまま行方不明になったプレートが見つかったそうで、それはそれで会場の盛り上がりを見せていた。

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