日野自動車は中型バス「日野メルファ」を改良し、安全装備を大幅に拡充して10月1日に発売する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
安全装備や運行支援システムが満載!
今回の改良では、PCS、VSC、ドライバー異常時対応システム(EDSS)といった安全装備を標準装備し、万が一の事故を防止するのに貢献する。また車両稼働情報をベースに輸送ビジネスを支援するICTサービス「HINO CONNECT」に対応している。
まず、PCSとは、プリクラッシュセーフティシステムのことで、万一衝突の可能性がある場合には警報ブザーとディスプレイ表示で警告を発し、ブレーキを踏まない場合には減速して衝突回避の支援を行うシステムだ。
次にVSCとは、車両安定制御システムのことで、カーブでの車線からのはみ出し(ドリフトアウト)や横転、滑りやすい路面でのスリップやスピンなどの抑制に寄与するため、警報音、エンジン出力制御、ブレーキングによりドライバーの危険回避操作をサポートする。
車線逸脱警報は、走行車線からの逸脱を画像センサーがとらえ、警報によってドライバーに注意を喚起することにより、接触事故などの未然防止に貢献する。
また、ドライバー異常時対応システム(EDSS)を装備し、車両走行中に乗務員に異常が発生した際に、運転席もしくは車内の非常ブレーキスイッチを押すことで徐々に減速し車両を停止させる。
昨今では路線バスにも中型車を導入する事例もあり、より一層の安全システムの装備は事業者だけではなく旅客にとっても安心なバスになることだろう。価格は東京地区で35人乗りロイヤルサルーンが23,127,500円だ。