■「安い=ほかにお金を使える」方程式?
最近は若い人の推し活に夜行バスは必須アイテムらしい。夜行バスは「ヤコバ」という略語まで登場するほど推し活組には重宝されているようだ。若い女性の推し活組に聞くと、お金は「推し」にしか使いたくないので、移動は安く時間を有効に、宿泊はなるべくしない方向で旅程を組むそうだ。
それでも初心者は夜行バスには抵抗がある向きも多く、そんな人はドルヲタ仲間と一緒に乗り「ヤコバデビュー」を果たすそうだ。一度乗ってしまえばこっちのものとばかり、リピーターになるという寸法だ。目的に推し活がトップになるのもわかるよな気がする。
■航空と新幹線に割って入る高速バス!
同社におけるトップ路線は東京-大阪ではなく、東京-岡山・広島だった。東京と広島は現在のところ、航空便と新幹線がしのぎを削る区間だ。新幹線のぞみ号が現在の速度になる前は岡山が選択の分岐点だったのが高速化の結果、広島が現在の時間的な分岐点だ。そこに夜行バスが割って入る形になっている。
もちろん夜行では競争相手はいないわけだが、それでも夜に広島や岡山を出て朝に東京に到着するダイヤは若い人には魅力に映るのだろう。この結果から、航空便や新幹線が競争する都市間であっても、経由地を考慮しての夜行であれば十分に予約が入る路線になり得るということなのだろう。
■「ずらし帰省応援キャンペーン」開催
年末年始は東海道・山陽新幹線の「のぞみ号」は全席指定席になる等、立席乗車ができないため、乗車チャンスや提供座席数が極端に減る結果となった。
指定席の発売日である1か月前に、全国的に少なくなりつつある駅のみどりの窓口に並び「打ち出し」(発売日の午前10時に一斉に端末から座席予約をする行為)をする予約希望客は多かったようで、駅でもわざわざ整理の駅員を出して専用の待機列を作り対応していた。その余波はバスにも来ており、同社においても年末年始の空席が少なくなっている。
そこで同社では、まだ高速バスの予約をしていない方や年末年始の混雑を避けて移動したいと思っている方に向けて、年末年始の移動のピークを過ぎた1月中旬以降の予約がお得になる「ずらし帰省応援キャンペーン」を実施する。
年末年始からずらした日程で割引になるのであれば、日程の都合がつけばさらに割安に帰省ができるだろう。しかし、目ざとい推し活族もイベントがあれば安い運賃に殺到するので、いずれにしても早目の予約が良さそうだ。
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