以前に「横浜市交通局協力会旅行センターでは、令和7年10月にバスファン向けのバスツアーを開催する」という記事を書いたが、このうちの1ツアーに参加したのでレポートする。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■夢の3社局コラボ撮影ツアー
記者が参加したのは「夢の3社局コラボ撮影ツアー」午後の部で、新横浜駅発で川崎駅着のコースだ。横浜市交通局がコラボする相手は神奈川県内の公営事業者である川崎市交通局に加え、営業区域が横浜と川崎に跨ぎ両市交通局とも縁が深く、今年11月に創業88周年を迎える川崎鶴見臨港バスだ。
これら3社局が協力してツアーを盛り上げる。新横浜駅に到着した時には大勢の参加者が待ち構えていて、受付を行っていた。路線車とはいえバスが3台口でやってくるのだからそれなりの人数である。どのバスに乗るのかというと、事前に希望を出しておいた車両に乗るのだ。
このような地域密着のツアーではやはり地元の参加者が多くなる傾向が強い。よってそれぞれの社局の路線を知り尽くしたマニアや、どれか1社局のファンであるというマニアの参加が見込まれるため、どのバスに乗車するのかというのは重要な選択でもあるわけだ。
■3台で仲良く発車!
貸切バス乗降エリアに異なる3社局の路線バスが横付けし、一斉に乗客が乗り込むのはなかなか異様な光景だ。座席は指定されていないので、空いている席に座ると13時02分に発車した。
記者は2号車となった横浜市交通局の車両に乗車したので、主催者である横浜市交通局協力会と横浜市交通局の担当者が添乗する。これら添乗員が諸注意や案内をするのだが、案内が完全にマニア向けの内容で面白かった。もちろん参加者からも笑いが取れたようで、原稿があるわけではないだろうがよく考えられている。
■ミステリーツアーだったのだが?
本ツアーは一応、ミステリーツアー形式だったのだが、乗っている参加者がほぼマニアでどこを走っているかにより目的地がバレバレなのだが、そこはマニアの楽しみ方があることも紹介しておく。
ターミナル駅のバスターミナルでは各社局のバスが顔を合わせることは日常茶飯事だ。重複路線ですれ違うこともあるだろう。営業所そのものが御近所様ということもあろう。しかし、本ツアーでは1社局しか路線を持たない経路上を3社局の路線車で走るところが注目だった。
これがハイデッカーの貸切バスであれば、どこをどう走ろうとまったく不思議はない。それを路線車で走るということに「意義」があるのだ。あいにくの雨だったが、路線上のバス停では1号車を見て見慣れたバスがやってきたと勘違いして傘をたたむ人がいたほど自然に走ったのだった。
こうして営業所に「入庫」する。異なる社局の路線バスが営業所に堂々と入庫する姿もよく考えたらおかしなものだが、そのレア感がマニア心をくすぐる。現地では各社局が工夫を凝らして3台以外の車両も動員して撮影会が行われた。









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