■ロッテがバス?
続いてはロッテである。日本では有名な菓子メーカーだが、実はこのモビリティショーに自動運転バスを持ち込みブースを展開していた。日本でモビリティ事業と結びつかないように思えるが、ロッテグループとしては各種インフラ事業を手広く展開しており、今回持ち込んだ「自動運転シャトル」は韓国で最高速度40km/hでの運行許可を取得している。
日本で乗車するそれとはかなり違うと予測できる。筆者も乗車し、自動運転バスの行き交う世界や車内で移動しながらでもライブやショッピングを楽しめる移動型コンテンツをVRで体験したが、なかなか未来的な印象で移動がもっと楽しくなる予感がした。
その他にも自動車の内外装材、水素の生産、自動運転貨物車やEV充電器など、また違う一面を体験するブースであったが、乗車記念にセブンイレブンカラーのロボットが届けてくれたロッテのお菓子を見ると、やはり筆者にはこのイメージがしっくりきた。
■東京都スタートアップ戦略推進本部
東京都もブースを出展していた。「東京都スタートアップ戦略推進本部」は、先進的なアイデア・技術を強みに、新しいビジネスを創り出し、短期間で急成長を遂げる企業を支援するための組織だ。ここには該当する企業が5社出展していた。
その中で自動運転バスを展示していたのが「株式会社ティアフォー」である。東京都が行う「持続可能な都市を高い技術力で実現する」という理念をまちづくりで実践する「東京ベイeSGプロジェクト」について取り組みを行っている自動運転車両「Minishuttle(ミニシャトル)」が展示されていた。
ナンバーも取得し公道での自動運転も行っているということであるが、聞いたところでは実際の走行距離はまだ20kmほどで、いまだ乗客を乗せての実証実験の予定はないということだった。個人的には座席の座り心地がこれまで乗車した自動運転バスの中では最も良かった。
■Glydwaysというオンデマンドシステム
次はスズキブースである。スズキというと軽自動車やバイクというイメージだが、今回は自動運転バスを展示していた。ただスズキがバスを開発したというわけではなく、「Glydways(グライドウェイズ)」という公共交通システムの紹介である。2024年にアメリカのスタートアップ企業「Glydways社」と車両開発や生産などの分野で本格的な協業を始めたという。
そして「Glydways」は軽自動車並みの小型電動車両を専用レーンで自動運転させる技術を利用する。インフラ整備や運用コスト、車両台数を抑えながら必要な時に必要なだけ配車することができるという。いわゆるダイヤグラムに従い走るバスではなく、必要としている人を乗せて目的地までノンストップで移動するオンデマンド方式である。
現在アメリカのアトランタ、サンノゼ、東コントラコスタ郡でプロジェクトが進行中で、アトランタでは空港スカイトレインと市内主要施設を結ぶ実証ルートが2025年に着工、来年2026年に運行開始予定だという。今後は世界各地での導入を目指すということで、日本では今のところ実現に構想はないようだが、これらのシステムは今後は注目sれるだろう。









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