世情が不安定だと何かにすがりたくなるのは古今東西変わらないようだ。パワーを必要とする皆様のために、路線バスで行くパワースポットをバスマガジンWEBのオリジナル連載で紹介する。本稿には6月のバス占いも付録するので、パワースポット探しの参考にしていただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■バス停はすぐ近くなのに…
今回の路線バスでパワースポット巡りは、関東で唯一の陰陽師・安倍晴明ゆかりの神社なので、パワー抜群かもしれない。東京都葛飾区立石8丁目に位置する。同名の京成タウンバスのバス停が参道入口にあるのだが、この路線は出入庫路線のようで日に3便しかないので、事実上使えないと考えてよい。鉄道駅で最も近いのは青砥駅だが、徒歩では10分以上はかかるだろう。
そこで付近一帯に路線網を持つ京成バスの路線図とにらめっこして、何とか10分以内で行けるバス停を発見した。「スポーツセンター」停留所だ。新小岩駅と亀有駅を結ぶ大幹線で、本数はかなり多い。新小岩からでも亀有からでも乗車時間は15分と掛からない。
■敷地が五角形の結界!
下車してから西に歩いて中川にかかる奥戸橋を渡ればすぐで徒歩10分以内だ。参道の入り口に社号と鳥居があり、境内の入り口には立派な赤い神門がある。境内は広くはないが、幼稚園を併設しているので時間帯によっては子供たちの声がにぎやかだ。
神社と幼稚園を合わせた境内敷地は実は五角形をしていて、陰陽道の陰陽五行説による結界とされる神域だ。本稿付録の四柱推命による占いは、陰陽五行に基づくので無関係ではない。
■関東唯一!安倍晴明ゆかりのパワースポット
熊野神社の主祭神はイザナギノオオカミで、平安時代に安倍晴明が勧請した関東で唯一の神社ということだ。そんな歴史とは裏腹に、境内には東方プロジェクトとのコラボのぼりがあり、実際にコラボ授与品も多い。授与品といえば、家庭用のお祓い幣(ぬさ)があるのが珍しい。
昇殿参拝で祈祷の前に神職が祓いをする(修祓・しゅばつ)際に用いる紙垂がたくさん付いたはたきのような大幣という神具があるが、わかりやすく言うとそのミニチュア版だ。しかし、本物の麻製で自分はもちろんだが第三者にも祓いができるということだ。
祓いとは罪や穢れを消し去る前に何かに移すことを言い、このお祓い幣に罪穢れを移して清めるというものだ。よって物理的な寿命はあるが、概ね1年で罪穢れが付きまくったお祓い幣は、神社にお願いしてお焚き上げの上で川に流してもらうのが良い方法と言えよう。
■好きな漢字1文字を入れてくれる御朱印が素敵
そして御朱印だが、通常の書入れのものや、季節や月替わりのカラー版書置きのものもあるのだが、特別感のある書入れ御朱印がある。それは自分の好きな漢字一文字をその場で書き入れてもらえる御朱印が存在する。メモ紙に書いてほしい1文字を書き入れて待つこと数分で、今回は自分の名前の1文字が入った特別な御朱印の授与となった。
平日の昼下がりだったので、混んではなかったがこれはなかなか大変だろうと感じた。また名前や座右の銘などから好きな1文字を書いてもらうのは徳冕冠満載だ。カップルならお互いの名前1文字を入れてもらうことにより神様に誓った昔の起請文のような使い方もいいだろう。
もちろろん、あらかじめ話し合って参拝時に誓願してから書き入れてもらおう。安倍晴明の陰陽師パワーを土地的な結界の中で受けることで、何か感じることあらば世のため人のためになる行動でバスライフを楽しみたい。
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