バスのお仕事とは、なにも運転士だけではない。貸切バスのバスガイドも重要な職業だ。現役バスガイドが楽しく真剣に仕事の魅力や大失敗談を赤裸々に語る「へっぽこバスガイドの珍道中」。今回は大型連休の苦労話がテーマだ。
文/写真:町田奈子
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■大型連休はゴールデンワーク?
何がゴールデンウィークだ!シルバーウィークだ!と、バス業界にいると大型連休や行楽シーズンは基本的に繁忙期に当たるため、なかなか休みが取りづらいので冒頭のようについ愚痴ってしまうときもある。
私が育った会社は、休みを申請すれば比較的通りやすい会社だった。それでも限られた人数で仕事を回している以上、繁忙期に休みを取るのは少々気が引ける。私自身は散々遊びながら好き勝手に働いてきた身ではあるものの、「土日祝休み」への憧れは人一倍強い。
「何がゴールデンウィークだ。ゴールデンワークの間違いだろ!」何がお盆だ、シルバーウィークだ!」と、口を開けば世間の人々の休みを妬み、嫉み、恨み節が聞こえるが、これも仕事の忙しさゆえなのかもしれない。大型連休を楽しむ人々を乗せながら、私たちは仕事にいそしむのである。
■渋滞すると運転士さんのために予定外の休憩が!
行楽シーズンは交通量が増えるうえ、普段あまり運転しない人も一斉に車で出かける。いわゆるサンデードライバーが多くなり、そのため事故も発生しやすく、渋滞も増える。
東名高速道路なら横浜町田インター付近、中央自動車道なら小仏トンネル付近。大型連休ともなれば、もはや「今日も混んでいるだろう」と覚悟して向かう場所である。渋滞が長引くと問題になるのが、運転士さんの連続運転時間だ。
連続運転時間は原則として4時間以内と定められている。しかし、実際に4時間近くも走り続けていたら運転士さんはもちろん、乗っている私たちもたまったものではない。そのため、私がいた会社では、通常でも1時間半から2時間ほどを目安に、15分程度の休憩を挟むことが多かった。
渋滞によって予定よりも走行時間が長くなれば、本来は立ち寄る予定のなかったサービスエリアやパーキングエリアに入ることもある。実はそんなときこそが、ガイドの出番である。
まず、お客様に休憩時間と出発時刻を案内する。降車の際には貴重品を持っていただき、なるべくお手洗いを済ませてもらうようお願いする。サービスエリア内は一般車も多いため、駐車場を歩く際の注意も忘れてはいけない。
必要な案内を済ませたうえで、その休憩場所のおすすめグルメやお土産を紹介すると、お客様にも大変喜んでいただける。今や高速道路で買えるグルメやお土産で有名になったのが海老名のメロンパンだ。何とか手に入れて食べた方も多いだろう。
■海老名のメロンパンを並ばずに買うには?
東名高速道路下り線の海老名サービスエリアといえば、有名なのがメロンパンだ。しかし、大型連休ともなれば売り場には長い列ができる。そんなときは、手前の売り場だけでなく、奥の売り場まで進んでみてほしい。人は入口から近い場所に集まりやすいため、奥のほうが比較的買いやすいことがある。
さらに、あまり知られていないが、実は圏央道の厚木パーキングエリアでも海老名のメロンパンを購入できる。圏央道を通る機会があれば、ぜひ厚木パーキングエリアにも立ち寄ってみてほしい。このように、お客様の安全を守りながら、予定外の休憩さえも旅の楽しみに変えていく。それもガイドの役目なのである。
もちろん、行楽シーズンは駐車場を走る車も多い。中には横断歩道をかっ飛ばしてくる乗用車もある。こういう時には普段以上に周囲へ目を配り、乗降時の安全確認や交通誘導を行わなければならないのは言うまでもない。



コメント
コメントの使い方