ひとつのバス事業者から、全国に広く移籍して行った車両を追うバスマガジンで大人気のこの企画、今回は東京都交通局(都営バス)のここ1年(2020年〜21年ころ)の移籍車の動きを紹介する。注目点はL代とM代の車両が全国で見られるようになった世代であるというところだ。
執筆■移籍調査委員会
※2021年7月発売「バスマガジンvol.108」より
【画像ギャラリー】任期を終えて全国各地へ移籍した元・都営のバスたち
都営バスから全国へ旅立ったバスたち

2019年度の移籍は6台だが、最後の2台は登録が20年度に入ってからとなった。固定窓だったL代の特徴はそのまま、変更点は最小限になっている 撮影:林翔太
都営バスではKL-世代のラストとなるL代(2003年度車)が19年度にほぼ全廃、M代(2004年度車)も20年度から本格的に除籍が始まり、昨年はこれらの車が全国各地に登場するようになった。

元都営の日野HRコレクターとしては随一の存在と言える同社だが、2021年2月でようやくストック分が全部登場した。都営HRは計36台と一大勢力になっている 撮影:立木
それと入れ替えに、かつて大量に移籍したツーステップ車の引退が加速しているほか、早事業者では近年の移籍でも廃車が発生している。2020年4月から本年6月までは17事業者に93台の元都営が再登録された。

沖縄各社に移籍した元都営も、少しずつ姿を消して92年度車のこの1台が残るのみとなっていたが、ついに2021年6月に引退。移籍再開後は沖縄地区への移籍がないのが残念なところ 撮影:ねりまん
ただでさえ、台数が膨大な数となる都営バス、全国の事業者が満遍なくそり移籍を受け入れている様子がわかる。画像ギャラリーではそれを事業者ごとに詳しく紹介しているので、代表的な移籍例を見ていただきたい。