乗りバスレポート、今回は都営バスの「池65」系統だ。練馬車庫前から池袋東口の8キロ強を40分弱で走る路線だ。細かな住宅地とひたすら大通りを進む変化に富んだ路線だ。全体としては西武池袋線の南側を迂回するように走る。
そのなかでも注目はなんと操車所があること。東京ではなかなか見ることができないバスの操車所にも注目しつつ、バリエーション豊かな路線をお届けしよう。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
写真:小野寺利右
練馬車庫前から乗車するとまるでローカル線
池65系統の担当は都営バス練馬支所だ。営業所から練馬駅方向に出庫してきたバスが練馬車庫前を出発すると、早速練馬駅の方へは行かずに南に進路を向ける。環七通りを横断するとさらに狭い道路へと入っていき、ローカル線の様相を呈す。
江古田地区を西武池袋線・都営大江戸線と西武新宿線の間を住宅地を縫うように走り、江古田二丁目で新青梅街道に出る。池65系統は系統全体としてはここ「江古田二丁目」発着で池袋東口を結ぶ区間便が主流で「練馬車庫前」発着便の方が少ない。
したがって江古田二丁目にはバスが数台停められる江古田操車所があり、ここで折り返しを行う。
都営バスは江古田一丁目だけど?
次の江古田二丁目の次は江古田一丁目なのだが、当地は少しややこしく当地には関東バスの丸山営業所があり、当然ながら関東バスは丸山営業所という停留所がある。
ところが都営バスの池袋東口方面行きには、江古田一丁目というバス停がほぼ同じ場所にあり、練馬車庫前方面行きの江古田一丁目バス停は100mほど東寄りに位置、ここには都営バス以外のバスも停車する。
新青梅街道を東に進み、落合南長崎駅前で都営大江戸線と接続し目白通りに入る。その後はひたすら目白通りを進み、目白駅前でJRと接続する。目白駅前を過ぎると立体交差で明治通りに入り進路を北に取る。
ラストスパートは明治通り
千登世橋停留所で少し離れるが都電荒川線の鬼子母神前電停と副都心線の雑司が谷駅に接続し、明治通りをラストスパートする。池袋東口終点で降車扱いをした後は、その先の駅入り口前の交差点で転回して折り返す。
メインの江古田二丁目発着の場合は、ほぼ大通りだけを走行するが、練馬車庫前から江古田二丁目間は狭い道の住宅地を丁寧に拾っていく感じの路線だった。また並行して鉄道路線はあるものの、どの駅からも離れているため住宅地と鉄道駅を結ぶ重要な足として便数は多い。
練馬車庫前発着は少ないし、重複する経路上の他社の停留所には停車しない(都営バスにはそもそも停留所がない)区間も存在するが、全区間乗車して楽しんでみてはいかがだろうか。
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