ピーク時には1日8往復していた48チェリーライナーが山交バス1社で運行していたってマジ!?

ピーク時には1日8往復していた48チェリーライナーが山交バス1社で運行していたってマジ!?

 東北最大の都市仙台。文化、経済、ファッションなどなど……。この仙台に向かって山形県民たちはがどしどしやって来る。そのため(?)に山交バスも数多くの路線を運行、いつも活気あるバスたちの賑やかな様子を見せてくれる。そんな中のひとつ「48チェリーライナー」にスポット!!

●48チェリーライナー(山交バス)
 仙台〜天童・寒河江
乗車日:2019年9月

(記事の内容は、2022年7月現在のものです)
執筆・写真/石川正臣
※2022年7月発売《バスマガジンvol.114》『思い出の長距離バス』より

■盛況の仙台便の中でも山形〜仙台はドル箱路線として定着

山交、48チェリーライナー。車両はセレガだ
山交、48チェリーライナー。車両はセレガだ

 山交バスの長距離路線は、県庁所在地山形への路線が県内米沢、新庄から国道を経由し鉄道をしのぐ盛況ぶりだった。その後鉄道は国鉄からJRとなり、運行本数などバス以上のサービスとなり運行はなくなった。

 そしてエリア各地から東北最大の都市、仙台便が盛況となり特に山形〜仙台はドル箱路線となった。やはり新庄から米沢からも仙台便は盛況となり、以前運行していた天童発も復活、お隣の寒河江発となった。これが48チェリーライナーの出発となった。

■高速道路は走らない長距離バス。国道48号線をひた走る!!

 朝ゆっくりめに起きて、仙台駅のバス乗り場に立つ。ロータリーには市内線のみで長距離便は全て路上から、ここが乗り場で正しいのかを心配しながら待っていると、山交バスがやって来た。

 待っていた数人が乗れば発車。東北随一の都市とあって、バス車内から市内を歩く人々が多くにぎやかに感じた。仙台発の高速バスはほとんどがここ仙台宮城インターから高速入りするが、このバスはそのまま高速をくぐり国道48号線を直進する。高速を走らない長距離路線だ。

 整備された国道は2車線からまもなく1車線に。ここでまったく動かない渋滞に突入。一面田圃だが丘の上は新興住宅が立ち並ぶ。市内中心部へはさほど遠くはなさそうに感じた。

 そんな眺めを渋滞の中ゆっくり見て、40分ほど遅れて作並温泉へ。ここでは乗降も可能になるが、乗客はいない。温泉内の橋は架け替え工事が進んでいた。廃業した旅館も散見するが、建て替え中の旅館もあり、人気温泉であることがわかる。

 続いては山中走行で上り坂ぐんぐん上る。上り終えると分水嶺となるトンネルが出現する。

次ページは : ■宮城県から山形県、天童へ……そして終点の街、寒河江へ!!

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。