観光施設や大型の商業施設にはある程度決まったアクセス方法がる。郊外施設であれば自家用車前提だったり、都市部であれば公共交通機関前提だったりとさまざまだ。今回は新しい広島駅のバスターミナルから「広島マリーナホップ」にアクセスしてみた。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■リニューアル工事が進む広島駅
広島市は中国地方最大の都市であるとともに、近年は外国人観光客も増加し国際的な観光都市になっている。現在リニューアルのすすむ広島駅に降りると、平日ということもあり多くの通勤客や早速移動のために駅にやってきた観光客などでコンコースは賑わっていた。
筆者も広島駅から移動するために到着したのだが、広島駅からの市内移動でポピュラーなのは広島電鉄の路面電車「広電電車」ではないだろうか。路面電車自体が特定の都市でしか目にできないことから、広島の観光資源の一部にもなっている。しかし今回は路線バスに乗る。
■駅のバスターミナル
広島駅は来年の開業を目指して長期間のリニューアル工事を行っているが、それにともない周辺設備も大幅に変化している。その1つがバスターミナルである。以前は広島駅を出た広場にあり、乗り場まで横断歩道や地下からの階段などで歩いて向かうという形であった。
一旦広場を抜けていく必要があったため、雨天時は傘が必要だったが大きく改装された。新駅ビルの1階に入る形となり、2024年6月から一部の供用が開始された。各乗り場には大きく、誘導サインや案内は柱に掲示され、より分かりやすくなっている。
通路も広くとられているほか照明にも工夫がされていて、ビル1階なのに暗さは感じない。開放的になったバスターミナルは他都市のバスタのような雰囲気を感じる。広島駅から県内外の高速バスは北口のバスターミナルだが、こちらも高速バスが発着するかのごとく規模は負けてない施設になった。
■マリーナホップ到着
2番乗り場に向かうと乗車する広電バスの3系統「マリーナホップ」行きバスが停車していた。乗車するとバスは動き出した。広島駅を出るまでは、どこのバスターミナルを走っているか分からないほどだ。バスは稲荷町、紙屋町、市役所と中心部を走り抜けていく。
乗客はそれほど多くない。舟入本町から観音本町と走り、港方面へ向かう。住宅街から大きな倉庫群が見えてくると終点は近い。特に渋滞に見舞われることもなく乗車すること約30分で終点の「観音マリーナホップ」に到着した。数人の降車扱いの後、バスは回送で近くの待機所へと向かっていった。
■営業終了間近?
着いたここは「広島マリーナホップ」という場所である。場所としては定期船などが発着する広島港より少し西側で、旧広島西飛行場があったエリアの先端である。広島市唯一の水族館や遊園地を併設する複合商業施設で、ショッピングやグルメ、体験施設などの店舗が集まっている。
また海側には広島観音マリーナというヨットハーバーがあり海浜公園が整備されている。ショッピングゾーンに向かう道路沿いには大きなヤシの木が並び、広島という場所を忘れてしまうような光景だ。筆者はここの中にあるマリホ水族館という施設を訪れてみた。
朝から長い列が出来ており人気施設のようだが、「20年間ご愛顧頂きありがとうございました」という垂れ幕が続く。マリーナホップは2025年春で広島県との借地契約が終了する。よって12月1日をもって営業が終了することになった。
最後の夏ということで、さよならイベントが行われていた。それで最後を惜しむ客で賑わっていたのだ。
当然だが案内を見てみると営業している店舗は少なく、空きスペースや閉店した店舗のスペースを使った休憩場所が目立つ。オープンは2005年だったので拡張工事によりフードコートやマリーナサーカスというものもあったという。
入口には最終営業日の日付と来店者への感謝を伝えるサインが掲示されていて、20年を振り返る場所が設置され、当時の写真やポスターなどが展示されていた。
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