10年に一度という都市伝説がまことしやかに流れる幻の「三重交通グループ感謝祭」を取材。今年、2024年は三重交通の80周年というアニバーサリーイヤーで、この感謝祭もいつになく大々的に行われた。なにしろメニュー盛りだくさんのこのイベント、分割して公開しないと情報があふれてしまうスケール。本稿がついにレポート記事最終回となった。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■洗車体験はモップを持って…ではない洗車機体験!
三重交通中勢営業所を会場として開催された「三重交通グループ創立80周年記念イベント 三重交通グループ感謝祭」の取材レポートは、バス車両展示の紹介を終えて、イベント関係の紹介からスタートする。
イベントの多くは子ども対象だったが、洗車体験は誰でも参加可能だったので、整理券を受け取り乗車した。受付場所に停車しているバスが動き出すと、洗車機の場所へと向かう。
中勢営業所の西端に給油所と洗車機があり、バスが洗車機手前まで進んで停車し、運転手が窓を開けてスイッチを操作、すると洗車機がゆっくりとバスを囲むように前後に動くタイプだった。時間にすると1~2分だが、普段味わうことのできない体験で貴重だ。
■なぜ事前アナウンスしなかった?あかりちゃん大登場!
三重交通グループ関連企業から出展されたブースには、出展企業のグッズや飲食物の販売、また三重交通のオリジナルグッズ売場では、今回のイベントに合わせた新商品も並んだ。4月のきんてつ鉄道まつりでお披露目となったランドリーネットや名前の決まった「神都あかり」「鈴鹿翔琉」グッズもマフラータオルやアクリルスタンド、缶バッジ、キーホルダー、絵馬と一気に6商品も販売され、多くの人が足を止めて商品を購入していた。
この「神都あかり」「鈴鹿翔琉」関連グッズは、この日初めて販売が開始されたようだが、事前に何のアナウンスもなく、全く突然のゲリラ販売だった。三重交通ファンの間では感謝祭で何かが登場するのではないかという予測も出ていたのは確かだが、まさかアクリルスタンドまで出てくるとは思わず、三重交通は最新の流行を取り入れていたのがうかがえた。
グッズ販売は名阪近鉄バスや近鉄のブースもあり、こちらも好評だったようだ。ゲームコーナーも設置され、射的にヨーヨー釣り、オリジナルの缶バッジを作るコーナーもあり長い列ができていた。また地元のFM局主催のパン祭りも開催されており、三重県内の人気8店舗が出展し販売が行われた。筆者も何か購入してみたかったのだが、既に完売となっていて人気の高さを実感した。
■バスファンは出場ゲートで足すくむ「式年遷宮かよ!」
「三重交通グループ創立80周年記念イベント 三重交通グループ感謝祭」の様子をお届けした。開場直後から多くの来場者で賑わってはいたが、雨の予報が出ていて会場でも昼前から降り出してきた。
本来であればもっと混雑してもおかしくはなかったのだが、午後は来場者数も鈍ったようで用意された休憩所も空きが出るほどで、逆にゆっくり会場を歩くことができた。
天候には恵まれなかったが、それでも自社でのイベント開催がほとんどない三重交通のイベントで、遠方からも多くのバスファンが詰め掛けた。珍しいバスや貴重なボンネットバスの里帰りもあり、今日しか見れないであろう並びを撮ろうと、撮りバスさんの姿も目立った。
前回の開催が70周年ということもあり、次回開催は恐らく10年後なのかとやや不安に思うところではあるが、地域のイベントへ「こっそり」出展していることもあるので、情報をチェックして足を運んでみてはいかがだろうか。
ちなみに出場ゲートには「また90周年でお会いしましょう」と書かれてあり、次回は10年後だと確信したバスファンはざわついていた。まるで式年遷宮(神宮は20年)のような三重交通の感謝祭だった。次回のレポートは10年後の2034年だ。<了>
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