10年に一度という都市伝説がまことしやかに流れる幻の「三重交通グループ感謝祭」のレポート。2024年は三重交通の80周年だったこともあり、感謝祭は特に盛大に行われた。なにしろてんこ盛りのイベントだったため、分割して公開。今回は第2回である。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■アンパンマンバスにハイブリッド車
三重交通中勢営業所を会場として開催された「三重交通グループ創立80周年記念イベント 三重交通グループ感謝祭」の取材レポートは、多すぎるバス車両展示の続きからスタートする。最新エルガに続いて展示されているのは1255号車路線バスである。大きく派手にアンパンマンたちがラッピングされたバスだ。
三重県桑名市にあるナガシマリゾートの中に「名古屋アンパンマンこどもミュージアム&パーク」という施設があるが、「桑名駅前」から「長島温泉」を主に結ぶ路線で運行されている。乗客層を考慮して、ラッピングはもちろん車内にもたくさんアンパンマンなどのキャラクターが描かれている。
フロントガラス中央下にはかわいいぬいぐるみも置かれていた。これに乗ってアンパンマンミュージアムに行ければ子供たちの気持ちも高ぶることだろう。
次に展示されていたのは1702号車路線バスである。三重交通のほぼオリジナル塗色だが最新式と異なるのは、ハイブリッドというところである。
2013年式の「いすずエルガハイブリッドQQG-LV234N3」だ。車体前面や側面には大きく「HYBRID」と書かれているのが特徴だ。当時、初めて三重交通にやってきたハイブリッド車で以来、中勢営業所に所属している。
■EVバスまで登場!
そして最後に展示されているのは、電気バスである。みえ応援ポケモンのミジュマルがラッピングされており、撮影するにはとてもいいバスだっただろう。
「低炭素なまちづくり」の実現に向けた取組みを推進している伊勢市に導入された車両で、計2台が昨年4月から伊勢市のコミュニティバス「おかげバス」として運行している。車体後部には「地球にやさしく、未来をあかるく。三重美し国Greenでんき」とステッカーが貼られ、電気バスということをアピールしている。
2023年式BYD J6で定員は29名だ。コミュニティバスなので、偶然に見かける機会は少ないだろうが、時刻表にはミジュマルバスで運行されている旨の表示があるので、あらかじめ調べて乗車することは可能だ。このバスはベースがブルー背景であるが、もう1台はグリーン背景となっていてまたイメージが違うので伊勢市内で探していただきたい。
■ハイデッカーリフト車
隣には車庫が広がっているが、一部が休憩所となっていて、3台のバスが展示されていた。まずは三重交通の6541号車、Super grand UDである。名古屋観光営業所所属の2018年式「日野セレガ2PG-RU1ASDA改」だ。ユニバーサルデザインの貸切車で、車体側面の一部が車椅子での乗降が可能なシステムを備えているので形式に「改」が付く。
今回は乗降する状態での展示で、リフトが下ろされていた。筆者もこの状態で見るのは初めてである。車内はどうなっているかというと、車椅子で乗車するスペースが中央部に確保されており、後部の座席がたたまれて収納されているようになっていた。
またその後部、9列目と10列目は回転式でサロン席にもなる仕様だ。高速路線バスでは見ることのない貸切車ならではの車両なので、実際に座ってサロン席を楽しむ人や、ハッチ開放状態のバスを撮影する姿も見られた。
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