取材で長距離移動する際には時間が許せばあちこちと寄ることにしているが、一般的な旅行でも途中下車の旅は楽しいものだ。そんなぶらり旅の中で見つけた不思議なバスたちを紹介する。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■福岡へサンライズで?
東京から九州に行くのに、往路はサンライズ+鉄道にしてみた。復路ははかた号なので、それはまた別稿で。さて、サンライズは岡山までしか乗れないので、そこから先は通常は新幹線となるわけだが、普通列車で行けるところまで行こうと考えていた。
さすがにもう青春18きっぷ世代ではないので、岡山から九州まで全線を普通列車で行こうとは考えていないが、時間を見て適当な駅から山陽新幹線に乗ろうと考えた。
下りサンライズは途中の豊橋付近で工事の影響を受けてうまく信号現示が出ず、手信号で出発したおかげで15分ほど遅れていたが、そのまま大阪まで引きずり先行する普通列車を追撃することができず40分遅れで岡山に到着した。
よって、早速だが福山までこだま号に乗り、そこから糸崎駅で大野浦行きに乗り換え、途中の白市で始発の岩国行きに乗り換えて予定していた所定のダイヤに乗ることができた。
■岩国で旅の安全を祈願して神社参拝
岩国駅で途中下車して、「いわくにバス」で白崎八幡宮に旅の安全を祈願して参拝しようと考えていたので、バス乗り場に行く。ちょっとくたびれた日野レインボーが入線して「八幡」バス停に停車するかどうかを運転士に確認後にICカードをタッチして着座する。
何か違和感というか、懐かしさというか、デジャブ―感を覚える。それもそのはずで、座席にはがっつり「みんくる」が躍っていたのだ。いわくにバスには各地から退役してやってきた中古のバスがまだまだ現役で走っているのだ。
このレインボーは元都営バスの車両で、座席は都営バスのマスコットキャラクターである「みんくる」がそのまま残されている。
■巳年でもあるので…
隣接する岩国護国神社と白崎八幡宮を参拝した。白崎八幡宮はオートバイ神社があったり、授与品の種類が異様に多かったりと、なかなか楽しい神社で時間を忘れて楽しめる場所だ。
巳年でもあるので、徒歩10分くらいのところにある岩国白蛇神社にも参拝する。バス停は1つ前が最寄りだが毎時1本程度しかないので先に白崎八幡宮に行くと下り坂で楽である。境内は蛇(モチーフの物で生きた蛇が境内にうようよいるわけではない)だらけで参拝者も多い。
■レインボーにリエッセにミオ…
岩国駅に戻るバスがないので、白蛇神社からは今津四丁目バス停まで10分ほど歩いてバスに乗った。やってきたバスは日野リエッセ。路線バスの車両としては首都圏ではめっきり減ってしまったが、岩国ではまだ現役バリバリだ。
ICカードは携帯端末で運転士が処理するとのことで、カードリーダーはないが利用は可能。降車時に運転士に乗車停留所を告げると決済処理をしてくれた。
岩国駅で新岩国駅行きのバスを待っていると、やってくるバスは元都営バスだったり、元新京成バスだったりとなかなかのバリエーション。車種もレインボーやリエッセにエルガミオまで中型車を中心に懐かしい顔ぶれだ。
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