三重県松阪市では、例年秋に市内を走る路線バスとコミュニティバスが無料で乗れるという路線バス運賃無料デーが実施されている。筆者も何度か利用したことがあり、その様子はバスマガジンでも紹介した。そしてこの夏、新しい取り組みとして「松阪市営バスフリーライドキャンペーン」が7月21日より始まった。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■市民限定なしの大盤振る舞い!
普段の生活を過ごしている中でバスに乗車する機会というのはどれくらいあるだろうか。首都圏など交通網がしっかりしているエリアでは通勤通学、観光地という目的地に向かう中で鉄道からの乗り継ぎなど利用していると思う。また地方では買い物や通院という乗用車を持ってない人には必要不可欠の足であることは間違いない。
ただ利便性や本数などで常に利用してもらっているかというとなかなか厳しい現状になるのも確かだ。そんな中、三重県松阪市では公共交通機関としてのバスへの理解と利用促進を目的に、様々な取り組みを行っているがまた新たな企画が始まったというので今回はそのニュースについてお届けする。
■市民に限らないのが魅力!
この「松阪市営バスフリーライドキャンペーン」は松阪市制20周年の記念事業として、小中学生を対象に松阪市営のコミュニティバスの運賃を無料にするという取り組みである。期間は7月21日~8月31日まで、いわゆる夏休み期間中である。利用方法は対象となる以下の10路線、すわわち、鈴の音バス(市街地循環線・三雲松阪線・幸中央線・大口線)・嬉野地区コミュニティバス「おおきんバス」
三雲地区コミュニティバス「たけちゃんハートバス」・飯南地区コミュニティバス「ほほえみ」・飯高地区コミュニティバス「かはだ」・機殿・朝見地区コミュニティバス・黒部・東地区コミュニティバスである。
これらの路線に乗車し、降車する際に運転手に自分が通う学校名を伝えればOKだ。利用時に事前の申し込みは必要なく、しかもこの対象者は松阪市内の小中学生だけではなく市外の小中学生でも利用可能だ。こういった場合、市内在住者に限るケースが多いのだが、限定なしの全国の対象者が乗れるのは魅力的だ。
市としてはプールや図書館、公民館などの利用、また自由研究で出かける時や公園に遊びに行く時など様々な使い方をしてほしいと呼びかけている。さらに9月には小中学生に利用アンケートを行い、抽選で10人に図書カードが進呈される。
■夏休みの自由研究にも?
では松阪市内ではどのようなスポットがあるのだろうか。最近の話題でいえば松阪市で初めて国宝指定を受けた船形埴輪が展示されているはにわ館、そして発掘された宝塚古墳なら「鈴の音バス」で巡ることが可能だ。
はにわ館なら最寄りのバス停は「クラギ文化ホール」、宝塚古墳は「宝塚古墳公園前」で下車すればいい。市街地循環線なら8時台~19時台まで右回りと左回りで運行されているのでうまく活用すれば効率よく巡ることができそうだ。またはにわ館の隣には図書館もあるので調べものをしたりすることも可能だ。
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