大阪・関西万博へのアクセスについて、これまで大阪市内や県外からの高速バスなどについてレポートしてきたが、実はまだまだ変わったルートで万博会場に行くことができる。今回はその中の船舶でのアクセス方法についてレポートする。ただし最後はバスである。ブルーインパルスの写真も収録したので画像ギャラリーからご覧いただきたい。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■千日前線玉川駅かJR野田駅か地下鉄玉川バス停から!
着いたのは大阪メトロ千日前線の玉川駅である。千日前線の西側、終点の野田阪神駅の1つ手前の駅である。外に出ると雑居ビルが並び飲食店が並ぶよくある市街地という風景が広がっている。周辺にバスターミナルという雰囲気もなさそうだ。北側にはJR大阪環状線の野田駅が見えた。大阪シティバスでは大阪駅前から地下鉄玉川停留所下車でもJR野田駅からでもアクセス可能だ。
筆者はここから地下鉄路線を戻るような形で反対方向へと歩き出しだ。しばらく歩くと右手に大阪市中央卸売市場が見えてくる。大阪の食を支える重要な市場だ。すぐ横には大きな河川、堂島川と土佐堀川が流れており、この付近で合流しで安治川になり大阪湾へと流れる。橋を渡ったはるか向こうが中之島で、大阪市立科学館や中央公会堂、中之島公園などがある。
そして筆者がやってきたのは、川の畔にある大阪市中央卸売市場前港という河川港だ。見た感じこれからどこへ行くのかと思ってしまうような場所であるが、実は毎日2便の大阪・関西万博の会場へ向かう船が出ている。乗船する船はまだ来ていないようだったので乗り場横の待合室で待つことにした。中は昔の船舶の模型や大阪の港のジオラマなどが置かれていて退屈せずに時間を潰すことができた。
あちこちにミャクミャクのぬいぐるみが置いてあり、記念撮影ができるようだった。また冷房も効いていたので、この時期にはとてもありがたい。しばらく待っていると乗船する船がやってきたようで、係留後に受付が始まった。スマホに届いたメールにあるQRコードを読み取って確認、その順で乗船する。
船内は前方の座席、後方操舵室後ろの座席が2列ほど、そして外の座席という形になっている。暑いので冷房の効いた座席に座ってもよかったが、ここは風を感じるのがいいだろうと考え、船後方の座席を確保した。
今回は満席ということで、船便も予約は好調のようだ。まず最初に船長が挨拶を行い、船の説明や乗船に関しての注意事項をアナウンスしたあと出航した。ミャクミャクカラーの船と桟橋の係員に見送られゆっくりと船は動き出した。
■船舶アクセスの魅力
この大阪・関西万博会場までを結ぶ船舶の運航はユニバーサルクルーズが運行する万博シャトルである。大阪市内や堺エリアなど3つのルートから万博会場まで毎日運航されており、渋滞や混雑を避けて会場まで行くことができること、道中では大阪ならではの景色を水上から楽しむことができるのがメリットだ。
会期当初は利用が振るわなかったが口コミで人気が伝わり、最近では予約も取りにくくなっているほどだ。船のタイプはルート別に分かれており、現在乗船している船は70人乗り、そしてUSJ横のユニバーサルシティポートから出る船は80人乗りだ。先ほど見送られたミャクミャクカラーの船がそうだ。
そして堺から出る船は一番大きい200人乗りとなっている。アナウンスによればこの船にはミャクミャクのラッピングというのはない。よってどうしても他のルートを選ばれがちなのだが、このルートを選んでくらた乗客にも少しでも気分を上げてもらうために元々白に塗られていた外の座席や甲板などを赤と青に塗り直したのだそう。
操舵室周りやあちこちにミャクミャクのぬいぐるみやグッズを並べたり記念写真に対応したりとおもてなしに親切に対応している感じがとてもありがたい。なお船自体の予約についてはシャトルバスなどの予約・決済としてお馴染みのアプリ「KANSAI MaaS」ではなく、ユニバーサルクルーズの予約サイトから申し込み、決済を行うので間違えずにアクセスしてほしい。
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