JR横浜線/小田急線の主要駅の一つ町田駅と、日本を代表する空の玄関口・羽田空港は、前者が町田市、後者は大田区と、どちらも東京都にある。じゃあ都内移動だけで行けるはず、だが。
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に、神奈川抜き町田駅→羽田空港チャレンジの写真があります)
■普通ならフツーに行ける町田駅→羽田空港
町田駅と羽田空港との間を移動する需要は昔から手堅いようで、直通型の空港連絡バスや鉄道各線が強固で太いアクセスラインを繋げている。
しかし、それら交通手段を使って普通に行く場合なら特に気にする必要もないのだが、途中の経路に注目すると、とりわけ町田市ならではの立地条件から、ある共通点が見えてくる。神奈川県を避けて通れない点だ。
駅周辺のざっくりした雰囲気や、地元を走る主要路線バスが神奈川中央交通というあたりから、東京都でありながらヤケに神奈川っぽく感じられ、それがむしろ町田らしさなのかも、と子供の頃からずっと思っている。
それも町田市が東京都の南の突端部分にあって、北を除いた周囲を靴下のように神奈川県がすっぽり包んでいる地形が大きく手伝っている気がする。
■神奈川抜きで羽田行こうぜ
この地形的特徴から、町田駅→羽田空港方面へ快適迅速・まっすぐにアクセスするには、ほぼ必ず神奈川県に一度入る必要があり、一般的な空港連絡バスや鉄道各線はそれに準じている。
とはいえ同じ都内なのだし、町田駅→羽田空港を神奈川県抜きのオール東京で完結させた移動だって出来るんじゃないの? と邪推したくなってしまうのは人の心というものか。
先日ちょうど羽田空港に行く用事ができ、普通に行っておけばいいのに、わざわざそんな悪夢のような思いつきに脅され切った手前、どうなるかちょっと試してみることにした。
■ついでにハードル上げましょう
町田駅を出発して目的地が羽田空港(第2ターミナル)。道中に神奈川県の通り抜けは一切NG。同日中の大体15時前くらいに着ければ乗る予定の飛行機に間に合うので、タイムリミットはそんな感じ。基本ルールに加えて、以下の縛りを入れた。
(1)JR線利用NG
(2)高速道路を通るバス利用NG
(3)空港ターミナルにはバスで乗り付ける
■川崎親衛隊の暗躍
町田駅を出るにあたって、JR横浜線はルール上使えないのと、どちらの方面へ向かっても線路が神奈川県に入ってしまうので、いずれにせよ初めから対象外。
じゃあ小田急線でよくね? 町田駅は確かに都内で、新宿方面なら間違いなさそうに見えるかもしれないけれど、鉄な貴兄にはお分かりですね、鶴川のちょい手前とその先ね、はい川崎市入っちゃいました〜。
ならバスか何かで都内の京王相模原線の駅から新宿行きの電車に……あーそれ、若葉台駅のあたりで捕まるやつね川崎市へようこそ。小田急多摩線? リリースしてあげたのにまた針にかかる魚の物悲しさよ。
このように川崎親衛隊が強力な神奈川の壁を高々と築いており、神奈川抜きで町田を脱出するのがこんなに絶望的なのかと、町田における神奈川依存度の高さに心底驚かされた。
■1日3本の抜け道
さてどうしたら活路を見出せるか。あるとすれば路線バス、町田市の交通を支える神奈中バスの路線系統のどれかだ。
路線図をよーく吟味して、これなら大丈夫だろうと目星を付けたのが、町田バスセンターを始発にする、鶴川駅前行き「町36系統」もしくは経路違いの鶴川駅前行き「町54系統」のいずれか。
決行は土曜日で、その場では町36系統を選ぶことにした。ところがこの町36系統、土日ダイヤとなると1日3本しかない極細路線で、逃すと大ヤケド必至なアツい子だった。
(1)町田バスセンター→(神奈中バス 町36系統)→五反田(町田市)
(2)五反田→(神奈中バス 多04系統)→多摩センター駅
(3)多摩センター→(多摩モノレール)→高幡不動
上記のルートを設定して、高幡不動で神奈川県に入らない京王線に繋げる作戦だ。モノレールにちょっと乗りたかったのも多摩センター経由を推した理由。





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