鉄道の競合と言えば、JR対私鉄という構図を思い浮かべるが、高速バスでも同じ路線で競合となっているものがいくつかある。鉄道と違いバスの種類やグレード、価格も様々であるので一概には言えないところもあるが、選択の幅広さは魅力的なところだ。今回はそういった路線バスのうちの1つに乗車したのでその様子をお届けする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■OCATとは?
今回の出発地は大阪だ。近鉄大阪難波駅から徒歩で5分ほど、地下街と通路を歩いて見えてきたのがOCATこと湊町バスターミナルである。時刻は22時30分で夜行バスの出発としてはまだまだこれからという感じもするが、出発案内を示すパネルにはこれから筆者が乗車するバス以降は表示もなく今日の運行が終わりを告げているようであった。
待合スペースに座る人も少なく、目的のバスに乗車を済ませたか、この後の夜行バスに乗車するために待っている人かくらいで、やや寂しさを感じるようなフロアに思えた。OCATはJR大和路線のJR難波駅に位置するバスターミナルで「大阪エアシティターミナル」を略したものである。
似たような施設では東京のTCAT(東京シティエアターミナル)や横浜にあるYCAT(横浜エアシティターミナル)などを思い浮かべる方もいるだろう。OCATは1994年に開港した関西国際空港へのアクセス拠点として1996年に開業した。
当初はTCATやYCATと同様に出発便の搭乗手続きも行っていたが、その後廃止され現在はリムジンバスが関西国際空港・大阪空港へ運行されている。OCATは複合商業施設となっており、バスターミナルは2階、JR難波駅は地下1階、他は飲食店やオフィスも入るビルとなっている。
2階にあるバスターミナルを見ていこう。正式名称は「湊町バスターミナル」であるが、難波エリアには南海バスが発着する「なんば高速バスターミナル」もあり、混同されやすくややこしい。さらに共同運行を行う会社により微妙に呼び方も異なることもあり、利用する際は乗り場に加えてバスターミナルの位置もしっかりと確認することをオススメしたい。
フロアの案内図があったので見てみると、現在はJRバスのほか日本交通、近鉄バス、南海バス、それと空港へのリムジンバスが乗り入れているようだ。この表示だけを眺めていると大阪という都市のバスターミナルとしてはやや物足りない感じもするが、これ以外にもWILLER TRAVELやフットバスも乗り入れており当該車両を見ることができた。
■京阪神ドリーム松山号
しばらく待っているとホームにバスがやってきた。今回乗車するのはJR四国バスの「京阪神ドリーム松山号」である。この路線はJR四国バスと西日本JRバスとの共同運行でドリーム号による夜行便のほか、昼行便も設定されているが「松山エクスプレス」という名称で1日8往復が設定されている。
朝は松山発5時台から、最終便は松山に24時着とギリギリまで大阪の滞在時間が確保されている。「京阪神ドリーム松山号」は京都駅中央口を21時20分に出発し、JR大阪駅を経由して湊町バスターミナルにやってくる。ホームドアが開くと乗車の手続きが始まった。筆者も荷物をトランクに入れ車内へ入った。既に半分以上の座席が埋まっていて両側の座席はカーテンが引かれた状態だった。
大阪では大阪駅と難波駅に停車するのだが交通の利便性を考えると大阪駅からの利用が多いのだろう。湊町バスターミナルからは3~4人の乗車でバスは出発した。今回筆者はB列の座席を選択したので車窓を見ることはできなかったが、OCATをを出たバスは湊町インターから阪神高速道路へと入り兵庫県へ向かう。車内はまだ乗車扱いの停車があるため減光はされず、座席でくつろぐことができた。
両側の座席はカーテンがあるため早々と睡眠モードへと移っている人もいたようだが、B列にはプライバシーカーテンがないため車内が消灯になるまでは眠ることは難しい。設備は基本的な夜行バス仕様となっていて、リクライニングにレッグレストとフットレストがあり、座席背部には可動式枕と腰に当てるタイプの三角形腰ピローも設置されていた。肘置き下にはコンセントもあるので携帯電話の充電なども可能となっている。






コメント
コメントの使い方