南北に長細い地形を持つ川崎市の大半を営業エリアとする公営企業。工業地、商業地、住宅地、田園エリアと様々な顔を持つため、その利用者のキャラクターによりバスの仕様にもさまざまなバリエーションを見て取れる。現在は全国各地で活躍している移籍車からも、それを読み取れるため面白いラインナップだ。ここで走っていたバスは、北海道から沖縄まで全国に満遍なく移籍している。
執筆・撮影■移籍車調査委員会(立木雅人・今関義高/特記を除く/バスマガジンvol.103より)
かつてはいすゞ、三菱ふそうが主流だったが20世紀終わりころから4メーカーを導入
歴史あるバス事業者、川崎市交通局では、U-規制まではいすゞ・三菱の車両を導入しており、車体はいすゞ−富士重、三菱−呉羽の組み合わせが中心で、大型10〜10.5mクラスの前中引戸仕様で、いすゞは車体前面を切り詰めたショートオーバーハング仕様が特徴だった。
1990年代中盤からは4メーカーが入り、ワンステップ車が積極的に導入されていたのも特徴。21世紀に入ると長尺も登場するようになった。
1980年代後半の車から全国に移籍例が見られるようになったが、現在は導入数の少なかった時期の置き換えに当たっているためか、新規の移籍は少なめである。
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