立川バスが撤退した後にも路線は相変わらず活躍中だ
夜が明けてくるのは関西地区に入ってからとなる。高速を降りて神戸の街へと進入。神戸三宮で最初の停車。関西の夏らしい美しい緑と強い日差し。職場へ向かって急ぐサラリーマンたちは、昨晩立川で見たような背広の上着を来ている人はほとんどおらず、白いカッターシャツ(ワイシャツ)姿だった。やはり関東と比べて暑さがより厳しいのかと思えた。
朝からセミの声が絶えないのも関西らしい。特にクマゼミの鳴き声を聞くと関西を実感する。最近は関東でも聞けるようにもなり、さらに夜中でも聞かれるようになったのは以前より夏が厳しくなったためだろうか。
起伏の激しい神戸の街を上り詰めると学園都市駅。山陽電鉄の路線バスと時々すれ違うが、どれもが満員でドル箱路線が多数存在するようだ。
そして終点、垂水駅に着いた。数年前に熊本から深夜高速バスで着いた以来の場所で懐かしかった。相変わらず多くの会社員と学生でにぎわっていた。
立川バスの高速バスは、その後羽田空港や長野方面に路線を伸ばしているが、夜行は後にも先にもこの神戸便の1路線だけであった。
立川バス以外でも立川発着の長距離便が運行され、その中の南海バスが大阪便の運行を開始した。その後この路線と統合し、2009年5月に南海バスと統合。立川バスは撤退し、南海バス立川〜大阪便と統合して現在に至る。
京都、大阪、そして神戸。1路線で3大都市に立ち寄り、より便利になった現在でも、地元立川市民中心に親しまれている。