復路も顔ぶれは変わらず皆さん往復乗車
ほどなくして、同じバスが「新宿駅西口」行きとして戻ってきた。よみうりランドから乗車する場合は、川崎市内の運賃210円と東京都内の運賃220円があるために、降車地を乗務員に申告して運賃を支払う。
終点まで乗車する場合はもちろん東京都内の220円が適用される。往路(下り)は調布駅には立ち寄らないが、復路(上り)は調布駅北口に停車する。沿線の道路にはカメラを構えたバスファンが何人もいて、このバスのレアさがよくわかる。
多摩川を渡り甲州街道に戻り、旧道や新道を行き来しながら笹塚二丁目を通過し、新宿駅西口に到着した。その西口ターミナルにもギャラリーというかファンが多くいてシャッターを切っていた。
記者はここで下車して地下鉄で帰途に就いたが、バスファンの行動はさらに続く。このバスは回送で営業所に戻るわけではなく、「若林営業所」行きとして営業運転される。
よって最後まで見届けたいファンは下車したその足で同じバスに乗り込む。小田急バス若林営業所(小田急シティバス世田谷営業所が同居)まで行くのである。これほど多くのファンが駆けつける一般路線バスも珍しので、乗車してみたが本当にバスファンの熱さにはおどろいた。
興奮して大声でしゃべるわけではなく、懸命に黙って写真を撮り続け、停車停留所が特殊なために迷っている他の乗客に持てる知識を活用して降車バス停を教えてあげる等、バスファンの温かさを同時に感じた往復乗車取材だった。
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