乗車時間は90分!! 運賃220円で、30分間は無停車の路線バス!? 2021年の最終バス1本前に乗ってきた!

復路も顔ぶれは変わらず皆さん往復乗車

 ほどなくして、同じバスが「新宿駅西口」行きとして戻ってきた。よみうりランドから乗車する場合は、川崎市内の運賃210円と東京都内の運賃220円があるために、降車地を乗務員に申告して運賃を支払う。

 終点まで乗車する場合はもちろん東京都内の220円が適用される。往路(下り)は調布駅には立ち寄らないが、復路(上り)は調布駅北口に停車する。沿線の道路にはカメラを構えたバスファンが何人もいて、このバスのレアさがよくわかる。

折り返しのよみうりランド発新宿駅西口行き
折り返しのよみうりランド発新宿駅西口行き

 多摩川を渡り甲州街道に戻り、旧道や新道を行き来しながら笹塚二丁目を通過し、新宿駅西口に到着した。その西口ターミナルにもギャラリーというかファンが多くいてシャッターを切っていた。

 記者はここで下車して地下鉄で帰途に就いたが、バスファンの行動はさらに続く。このバスは回送で営業所に戻るわけではなく、「若林営業所」行きとして営業運転される。

新宿到着後はすぐに若林営業所行き入庫便として運転される
新宿到着後はすぐに若林営業所行き入庫便として運転される

 よって最後まで見届けたいファンは下車したその足で同じバスに乗り込む。小田急バス若林営業所(小田急シティバス世田谷営業所が同居)まで行くのである。これほど多くのファンが駆けつける一般路線バスも珍しので、乗車してみたが本当にバスファンの熱さにはおどろいた。

区間乗車の家族連れとバスファンを乗せて90分走り抜いたエルガミオ
区間乗車の家族連れとバスファンを乗せて90分走り抜いたエルガミオ

 興奮して大声でしゃべるわけではなく、懸命に黙って写真を撮り続け、停車停留所が特殊なために迷っている他の乗客に持てる知識を活用して降車バス停を教えてあげる等、バスファンの温かさを同時に感じた往復乗車取材だった。

【画像ギャラリー】90分のうち30分は無停車の不思議な路線バスに往復乗車!運賃は220円で電車より安く2020年は4往復だけのレアバス

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。