番号はナンバープレートだけではない
また車番や局番も重要な趣味要素だ。これは登録番号(ナンバープレート)のことではなく、事業者が付番するものでそれぞれに意味がある。普段乗る事業者の付番規則を知っていればその番号からさまざまな情報を得ることができる。
例えば都営バスの場合は最初のアルファベットは所属営業所でハイフンの後のアルファベットは導入年度、数字は一連番号だ。西鉄グループの場合は丸の中の文字が営業所を表し、4桁数字の最初でシャシーメーカーが判断できる。1・2がいすゞ、3・4が三菱ふそう、5・6・9が日産ディーゼル、7・8が日野、0が輸入車他だ。
乗車位置も重要だ!
乗車すると乗車位置を決める。空いていれば選び放題だが、ヲタ席と呼ばれる左最前列や最後尾がファンには人気だろうか。これも路線車や高速車では異なるものの、最終的には個人の好みだ。
風景や運転操作を見たい人は最前列を、エンジンやブレーキやトランスミッションの音や車内全体の様子を見たければ最後尾ということになろうか。観光バスであれば後方座席がサロンになるバスだとシートピッチが広いのでねらい目だ。
LED方向表示器は撮りバス悩みの種?
人によっては自動放送の装置や運賃箱や整理券箱、シート等のメーカーに興味がある人もいるので見る場所もそれぞれだ。写真を撮るファンである「撮りバス」の最近の悩みはLED表示器だろうか。
LED表示器は写真を撮るとなぜか切れてしまう。これは「点灯」しているわけではなく「点滅」しているためだ。高速で点滅を繰り返して表示することにより消費電力を抑え、ヒトの目の錯覚(残像)を利用して点灯しているように見せている。
ところがカメラで高速シャッターを切ると点滅している「最中」の一瞬が切り取られてしまうために写真では途切れてしまう。よってシャッタースピードを遅くして残像分も含めて写し取らなければならない。
概ね1/125秒以下だと撮影できるが、走っているバスを曇天や雨天、夜間に低速シャッターを使用して撮影するとバスが流れてしまうジレンマがある。なるべく明るいレンズを使用していい写真を撮りたいが、明るいレンズは値段が高いというという趣味人ならではの悩みもある。
このような事情からバスをきっちりと撮り切るのか、LEDをきれいに写し取るのかの選択になることもあり、両立するには撮影場所や天候・時間、または撮影機材に左右されることもある。
マニアは運賃以上の価値を得ている?
いずれにせよ、バスファンはそれぞれの好みによりバスに乗っているので、それぞれの光景があるのだろうが、共通して言えることはファンは運賃以上の価値を得ているだろうということだ。
見える光景というよりも、積極的に見る光景が違うということだろうか。マニアとは概ねそんなものだが、普段移動のために何気なく利用しているバスに乗車するということそれ自体がイベントであり、楽しみなのはバスファンならではの特権なのかもしれない。
ヲタ・マニア・コア・ファン・にわか・入口等々、レベルは何でも構わないのだが思い立ったが吉日!さぁ、バスの世界へようこそ!
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