最近は純正ハイデッカーも入るが今狙うべきは…
赤間急行は近年は西工B高(西日本車体工業製のB型と呼ばれる路線バスの顔をした標準床高速車)が近距離高速路線から転用されていたが、最近は国内メーカーの純正ボディも入るようになりB高は徐々に退役することが予想される。
よってバスファンとして狙うのであれば、純正ハイデッカーではなく西鉄にしかないB高ということになるのだが、こればかりは来てみないとわからない。
果たして赤間営業所の車庫から出てきたのは、赤間第二営業所6115日産ディーゼル西工のB高だった。
赤間営業所からの乗車は数人だったので、この先大丈夫かと心配になるが、周辺の新興住宅街や大規模商業施設にバイパスを一時的に外れて寄るので意外に乗ってくる。そしてさらに意外だったのは区間乗車も割と多いということだった。
天神直結の魅力
赤間急行の最大の魅力は福岡市最大の商業地であり、中心地である天神に直結することだろう。JRだと博多駅になるのだが最近は博多も商業地としてにぎわっているとはいえ、天神には勝てない。天神までの運賃はバスは990円だが、JRは教育大前や赤間から博多まで660円、それに地下鉄の210円がプラスで870円。
所要時間も運賃も圧倒的に鉄道有利だが、前述の通り住宅街から天神直結で、最寄り駅までの時間やバス乗り換えを考えると、乗り換えなしで天神まで行ける赤間急行を選択するという人が多いのも事実だろう。
かつては高速バスも走ったバイパス
バイパス上の停留所や住宅地の停留所から乗客をのせて、九州自動車道の古賀ICを通過する。ここから高速道路に入るのではなく、ここからもバイパス沿いの乗客をきめ細かに拾っていくので引き続きバイパスを走る。
昔は福岡-北九州線の高速バスは古賀ICから出入して、福岡市内から古賀ICまでは赤間急行と同じルートを走っていた。もっとも高速バスはクローズドドアだったので福岡市内とバイパス上の相互間は利用できなかったものの、いくつかの停留所には降車または乗車のために停車していた。
そのために赤間急行から高速バスに乗り継ぐまたはその逆が可能だったのだが、現在は高速バスは福岡ICから都市高速直結なのでバイパスを走るのは赤間急行だけである。
香椎東ランプから都市高速でワープ
福岡都市高速のスタートである香椎東ランプから都市高速を走り、福岡都心部にワープする。赤間急行は高速自動車国道は走らないので、トップドア4列シート車であっても立席乗車が可能だ。呉服町ランプで都市高速を流出した赤間急行は蔵本、中洲と停車して終点の天神中央郵便局前で降車扱いをして回送する。
赤間方面行きは以前は天神バスセンター(現在の西鉄天神高速バスターミナルになる以前のバスセンター)から高速バスと同様に出発していたが、現在では天神日銀前の路上バス停から発車する。
乗車した時間が平日の昼間なので混雑時間ではないが、それでもほど良い乗車率で区間利用者や通し利用者もあり全盛期ほどではないにしても、なかなかの盛況ぶりだった。バスファン的には時間に余裕があれば福岡-北九州の移動の一部に組み込んでも面白い路線だ。
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