パレットタウン終了でバス停名変更!! しかも土日だけ! 周辺はこれからどうなる!?

パレットタウン終了でバス停名変更!! しかも土日だけ! 周辺はこれからどうなる!?

 ヴィーナスフォートやメガウェブがあったお台場パレットタウン。2022年に完全に営業が終了し、それに伴い付近のバス停名が変更となった。今後はアリーナ建設などを筆頭に再開発される予定となっているが、変更前後の様子と経緯をご紹介! 一体あの近辺はどうなる!?

文/写真:小野寺利右
編集:古川智規(バスマガジン編集部)

【画像ギャラリー】もう一つの都営バス停留所名変更は「青海駅前」!青梅ではないので注意(7枚)画像ギャラリー

無くなってしまった商業施設と今の現状

 2022年9月で名称が変更された都営バスのバス停について以前に記事にしたが、実はもう一つある。それが「青海駅前」だ。8月までは「パレットタウン前」停留所で、目の前には複合商業施設があった。

 そのパレットタウンは3月までの営業だったが、観覧車はバス停留所の名称変更とともに8月いっぱいで営業終了となった。

取り壊しが進むパレットタウン跡地
取り壊しが進むパレットタウン跡地

 開業は1999年の3月で、トヨタ自動車の体験型施設、コンサートホール、ヴィーナスフォートという商業施設があった。9月には観覧車の解体が始まり、東側はほぼ更地になってしまった。

 施設営業時代は北側にある、りんかい線東京テレポート駅に抜けられるようになっていた。観覧車の解体中は工事の関係で閉鎖されていたが工事が終わったようで、また往来できるようになった。

土休日の優等種別バスしか止まりません!

 この青海駅前に変わった停留所に停車する系統は、都営バスの急行05、急行06系統に直行03系統のみだ。これらは土休日のみ運転の系統であり、平日は運転しない。バスは普通の路線バスタイプだが都営バスの急行・直行と優等種別しか停車しないバス停である。

 急行05系統は、JR総武線錦糸町駅と日本科学未来館を結び、急行06系統も日本科学未来館を発着地とするが、都営新宿線の森下駅とを結ぶ。所管営業所は急行05系統が江東営業所で、急行06系統が港南支所である。

土休日のみ運行する急行05系統
土休日のみ運行する急行05系統

 また今回の停留所名変更で止まらなくなったバスがあった。路線バスではなく高速バスだが、京浜急行バスの東京ビッグサイトから横浜駅に向かうバスが停車しなくなった。

臨海副都心の複雑な区境

 埋め立て地なので、海上公園の一部である。南側の有明西運河を挟んで公園になっている。ここでは釣りもできる。一帯は水の広場公園という名称になっている。

 青海地区を含む付近一帯は臨海副都心と呼ばれているが、この地域は元々埋め立て地だ。その歴史は江戸時代に遡る。黒船からの防護のための砲台を築いたのが始まりで、現在も「台場」として地名に残っている。

ゆりかもめ「青海駅」
ゆりかもめ「青海駅」

 その後の1978年には宇宙博覧会が開催され、翌年に東京都知事が鈴木俊一に変わった段階で埋め立ては完成し、いよいよ開発が始まる。

 それまでは、海上コンテナ置き場や材木置き場くらいしかなく、地名も未確定で13号地と呼ばれていた。当時を知る人ならご存じかもしれないが、首都高湾岸線の出入り口の当初の名称は13号地だった。2007年に臨海副都心に変わっている。

新しくなった青海駅前
新しくなった青海駅前

 1979年の埋めたて完成と共に自治体に帰属されることになる。しかしこの協議は難航する。当地周辺の自治体は5つあるが、その後の交通に関するルールなどで3区に絞られる。

 帰属をめぐり3区は一歩も引かず、結果は調停により帰属が決定する。すなわち江東区、港区、品川区だ。そのために首都高速湾岸線を境に、北側は港区台場、南側は江東区青海、西の一部に品川区東八潮という複雑な区界が設定された。

次ページは : 間違えやすい青海と青梅

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。