バスのりばではなくて「バスまちば」ってなに? 正体が衝撃すぎ

■デジタルサイネージでバスロケを表示

 再び市内ループ線に乗車してもう1ヵ所別のコンビニエンスストアを見に行ってみた。こちらは市内中心部からは少し離れたところにあるバス停である。駐車場の前にバス停がありここも利用しやすそうだ。イートインスペースにはデジタルサイネージのほか、バスに関するチラシや花などの飾りつけもされていた。

バス停のポールは通常のもの
バス停のポールは通常のもの

 デジタルサイネージはディスプレイを縦に使っているもので、文字は見やすくなっていたが、この日は外も晴れていい天気で更に積もった雪の反射もあって逆光となりちょっと見て確認するのは大変そうに思えた。

 またこちらのコンビニエンスストアは座席の前にデジタルサイネージが置かれていたので誰かがそこに座っているとなかなか見ることが難しいように思えた。設置する場所や向きは改良が必要かもしれない。

店内に入るとイートインスペースが待合室兼用になっている
店内に入るとイートインスペースが待合室兼用になっている

 岐阜市の発表によればバス停は岐阜市内に約1300ヵ所あるが、雨よけの屋根が整備されているのは75ヵ所、さらにデジタルサイネージが置かれているのは19ヵ所しかない。

 以前からバス停の整備について要望はあったものの、スペースや費用の壁があり、なかなか実現できなかったという。今回設置された「バスまちば」はバス停から約100m以内にある店舗を選んだという。

■普及すればウィンウィンの関係が成立!

 こうした取り組みは中部地方の10県では初めてだということで、来年度以降はさらに店舗を増やしていくという。筆者が見たところ、まだ始まったばかりなのでコンビニエンスストアで買い物はするものの、デジタルサイネージを見ることもなくバス停の横に立って待つ人もいた。

 さらに道路の反対車線となると何分前くらいに店舗を出ればいいのか分からず横断歩道のタイミングを待っていると、バスが先に行ってしまうということも十分考えられる。

乗り遅れに気を付ければ施設で便利な取り組みだ!
乗り遅れに気を付ければ施設で便利な取り組みだ!

 なんとかバスを便利に使ってほしいという想いが実現したことは素晴らしい。せっかくの実証を無駄にしないためにも、よりいいシステムにしていくために利用者の声を積極的にフィードバックし、システムをアップデートしていくことも課題だろう。

 その上で、他のバス事業者や街にも広がっていくとバス事業者、コンビニ等の施設、利用者、地域社会にも安心安全なバス停になるので今後に期待したい。

【画像ギャラリー】岐阜のバス停が待合室付きに?(11枚)画像ギャラリー

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。