現行のダブルデッカーといえば今やスカニアのアストロメガだが、エアロキングの人気はまだ高い。必ずダブルデッカーな昼行便でスカニアかエアロキングかのガチャ状態である「新宿豊橋エクスプレスほの国号」に乗車してみたのでレポートする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■必ずダブルデッカーに乗れる昼行便
バスの座席は多様化が進み、リクライニングはもちろんのこと座席周りにはコンセントがあったり豪華なものではほぼ個室のような気分を味わうことができたりするものも登場している。
またバスの形状も一般的な路線バスよりも床が高いものが貸切車や高速車では一般的だ。ハイデッカーなので高速道路のような防音壁のある区間でも風景を楽しむことができる。
乗車したのは週末の金曜日。午後を過ぎた新宿駅から出発する。ただしバスタ新宿ではなく、新宿駅西口にあるバスターミナルが乗り場となる。
ここからは都営バスのほか、関東バスや京王バスの路線バスが発着している、いわば路線バスのターミナルである。12番のバス停にやってくると通常の路線バスの時刻表のほかに、乗車する高速バスの表示もいくつか見つけることができた。
やがて大きな2階建てのバスが入線してきた。こちらが乗車するバス「新宿豊橋エクスプレスほの国号」である。このバス名を聞くと夜行バスかと思う方もいるかもしれないが、それもそのはずで以前から運行している夜行便に加えて、5月19日より昼行便が追加された。そしてこの便の特長として必ず2階建てバスがやってくるという点である。
当路線は関東バスの単独運行なので、関東バスが所有している2階建てバスで運行されている。バスは2種類あり、今回乗車するスカニア社アストロメガ(InterCityDD)と三菱ふそうエアロキングのどちらかに乗車できる。ただし、整備等によりハイデッカー車での運行になる場合もあるので、その場合は仕方がない。
早速乗車すると、1階席は2人掛けの4列シート、2階席は独立3列シートという配列になっている。筆者は2階席を選んだので乗車口横の階段から2階へと向かった。
以前にも2階建て車両には乗車したことはあるが、スカニアには初乗車である。車内移動にはやや屋根の低さを感じるものの、座席はクレードルシートになっていて座り心地はいいように思えた。
定刻である16時15分に新宿駅西口バスターミナルを出発した。筆者はたまたま2階席の一番前の真ん中という座席にあたったため、前面に広がるパノラマを一望しながらの乗車となった。
この先の予定のアナウンスと車内設備等の説明があったあと、バスは首都高速へ入った。新宿駅を出ると以降に乗車扱いをするバス停がないため、一気に東名高速へと入り豊橋へ向かう。
首都高速を経て東名高速道路に入ったバスは西へと向かう。途中で渋滞があった影響でやや遅れも出たが、その後は順調に走行し最初の休憩場所であるEXPASA足柄には18時過ぎに到着した。
行楽客や仕事で走っているトラックなどで駐車場内は非常に混雑していたが、高速バスの停車場は確保されているのでそこへ駐車する。この先の遅れを挽回するためやや短い休憩時間となった。ちなみ方向表示器に休憩時間などの情報が表示されているので、車外に出ても出発時間の確認ができるのはありがたい。
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