■埋立地でしばし観光
どのあたりで降りようかと選んだのが、11:54着の「スカイウォーク前」だ。同所はベイブリッジの一部を展望台として開放しており、しかも無料で見学できる横浜ベイエリアの穴場スポットだ。
109系統を降りた「スカイウォーク前」バス停に、他方面へ向かう系統は立ち寄らず、500mほど離れた道路脇にある「大黒ふ頭」が次のバスへの乗り継ぎ場所になる。
大黒ふ頭からは鶴見駅行きのバスがある。時間を確認すると40分ほどの待ち。余裕があるような忙しいような微妙な持ち時間であるが、スカイウォークを見て回る余裕はあった。
■“行ったばっかり”にハマる
12:38に大黒ふ頭を通る、横浜市営バス「17系統」に乗り、12:59に鶴見駅前に到着。鶴見〜川崎を結ぶ路線バスがあるはずなので、乗り場を見つけて移動。
すると、バス乗り継ぎによくある“行ったばっかり”のタイミングだった。時間はかけたいけれど待つのは辛い回遊魚みたいな趣向の下、がっつり22分待って、今度は臨港バス「川30系統」を利用する。
電車なら3〜4分で移動が終わる鶴見〜川崎間も、路線バスを使えば堂々の25分。バスとしては滞りなく13:46に川崎駅前に着いた。
川崎駅前からは、一般道経由で羽田空港へ行く、京急バス「空51系統」が発着しており、それに乗ってしまえば1時間くらいでゴールだ。
ところが、着いてすぐの便は天空橋止まりの川77系統で、やや都合が悪かったのと、ここでもバス停が大行列していて尻込みしたのが正直なところ。
■素直に待つか、無茶しても進むか
30数分ほど待てば空51系統が来るけれど……ダラダラ待つよりもサクっとコマを進めてしまいたい衝動に駆られる。
心当たりが一つ。確か京急大師線の大師橋駅前から、羽田空港へ行く普通の路線バスがあったような?? その場で確認したらやっぱりあった、臨港バスの「空84系統」だ。
一方、川崎駅前〜大師橋へダイレクトに行くバスがない模様。となれば、空84系統の近くを通るバスに乗って、両者が最も接近し合うバス停で降りて徒歩連絡をする作戦か。
臨港バスの「川03系統」を使うと、それが可能っぽい。すぐ発車しそうだったので深く考えずに乗ってしまった。
「県営埋立地入口」で川03系統を降りて、500m離れた「キングスカイフロント東」へ徒歩で移動すれば、空84系統に乗り継げる。しかしよくよく時刻をチェックしてみれば、猶予が3分しかないということだ。
■この手段は初めてかも
県営埋立地入口で降りるだけ降りて、キングスカイフロント東の方向へ歩いていくと、前方の交差点を左折していく臨港バスの大型路線車が。作戦は空回り、空84系統が目線の先から消えていった。
次のバスまで待てばいい、とはいえ次が来るのは1時間後である。しかも、実はこの場所から羽田空港第3ターミナルまでは距離が1km台で、歩道も整備されているのだ。
待つのは面倒だけれど、バスよりも歩きのほうが早く着いてしまうので、バスに乗るためにキングスカイフロントの周辺で散歩でもして時間稼ぎをしたほうが良いのでは?……
……などという、文明の力を不便に利用してやろうと目論む発想に葛藤しつつも、この際歩くことにした。それにしても徒歩で羽田空港にアプローチするなんて、これが初めてかも。
見えない都県境が引かれた多摩川の河口付近に掛かる「多摩川スカイブリッジ」を渡り、歩道に接続しているペデストリアンデッキを通れば、もう羽田空港第3ターミナルだ。
羽田空港内には、第1〜3ターミナル内を巡回している無料シャトルバスがあるので、それを利用して第2ターミナルへ移動。晴れて路線バスで新横浜〜羽田空港へのアクセス完了、15:15にゴールした。
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