名古屋市に新しい交通システムが誕生し運用が始まった。当日はかなりの人気となり、地元ニュースでも大きく取り上げられた。今回は新しい交通システムに乗車してきたので、その様子についてお届けする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■SRT運行までの経緯
まずは名古屋駅近くのバス停である。近くといっても駅前に広がる地下街「ユニモール」を半分ほと歩いた場所で、JR名古屋駅の桜通口からは200mほど離れた場所だ。ここが今回乗車する路面公共交通システム「SRT」の起点となる「名古屋駅桜通」バス停である。
「SRT」について説明しよう。名古屋市では将来のリニア中央新幹線の開業による交流人口の増加を見据え、都心部のさらなる活性化を促進するとともに、誰もが快適に移動できる最先端モビリティ都市の実現のため平成26年度に策定した「なごや交通まちづくりプラン」で「移動手段の多様化」を挙げている。
その中の1つとしてSRTの導入が検討されていた。その後ネット・モニターアンケートの結果や、令和4年9月の社会実験で名古屋駅から栄間で連節バスの走行・体験会を実施するなど本格的なSRTの導入に向け準備を進めてきた。この時は岐阜バスより「清流ライナー」として運行されている連節バスを走らせたので、市内で赤いバスを見かけた人もいただろう。
そしてそれらを踏まえ、令和5年3月に都市・地域総合交通戦略である「名古屋交通計画2030」を策定、その中で「最先端モビリティ都市の実現」に向けた4つの展開のうち「リニア中央新幹線の開業に向けた広域交通環境の形成」の取り組みの一つとしてSRTが位置付けられた。
SRTのトータルデザインや運行事業者も決定し、令和8年2月11日にオープニングセレモニーが開かれ、13日より運行が始まったというわけである。
ちなみにこの「SRT」は、新たな路面公共交通システムの技術の先進性による快適な乗り心地やスムーズな乗降、洗練されたデザインなどのスマート(Smart)さを備え、路面(Roadway)を走ることで、まちの回遊性や賑わいを生み出す、今までにない新しい移動手段(Transit)であることから、その特性を表す概念としてそれぞれの用語を組み合わせて「SRT」(Smart Roadway Transit)となったそうだ。
■乗車方法は?
乗車したこの日はまだ運行開始間もない時期で、混雑を避けるため少し早めにバス停にやってきた。ニュースでは運行初日の第1便は60人以上の行列ができ、先頭の乗客は夜中からとかなりの人気であったが、この日は筆者の次に乗客がやってきたのは出発の20分前でさすがに初日のような行列にはならなかった。
そうしていると待ちかねたバスがやってきた。今回乗車するSRTである。車両はいわゆるメルセデスベンツの連節バス「シターロG」で、最大122名が乗車可能である。そして車体は黒とアーバンゴールドのカラーリングで落ち着いた、そして都会的なエレガントさやゴールドという名古屋らしさも兼ね備えたものとなっている。
まだバス停には数人が並んでいるという感じだったが、扉が開いて乗車可能となったので早速乗車し車内を見た。SRTは連節車なので前後の車両に合計3つの扉がある。
一番前、運転席横の扉からは現金のほか交通系ICカードやタッチ決済、デジタルチケットなどに対応している。真ん中の扉と後ろの扉は現金と一部特別乗車券以外が対応している。交通系ICカードやタッチ決済で乗車する際はどの扉からでも乗降できる。










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