趣味で(仕事に使うわけではなく)バスで有償運送できる大型二種免許を持つバスファンは多いが、記者もその中の1人だ。ところで、学科試験や技能試験は基本的に1回限りで済むわけだが、意外にも苦戦しているのを見かけるのが更新時の視力検査だ。実は免許の種類に応じて基準が3種類もあるので、詳しく見てみよう。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
■合格基準は免許に応じて3種類
運転免許の更新時に必ず行われるのが視力検査だ。これに合格しないと極端な例では運転免許は取り消される。合格基準を満たさねばならないわけだが、運転免許の種類によりその基準は3種類もある。
基準が最も低いのは原付と小型特殊で、「両眼で0.5以上・一眼が見えない方については、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.5以上」と決められている。要するに両眼でわっかを見て切れている方向を示す例の視力検査で0.5以上あればOKだ。
■最も受有者が多い普通免許は?
もっとも受有者が多いと思われる普通免許の場合はどうだろうか。このカテゴリーは、中型第一種免許(8トン限定中型)・準中型第一種免許(5トン限定準中型)・普通第一種免許・二輪免許・大型特殊免許・普通仮免許が該当し、合格基準は「両眼で0.7以上。
かつ、一眼でそれぞれ0.3以上・一眼の視力が0.3に満たない方、若しくは一眼が見えない方については、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上」と若干厳しくなるが、眼鏡やコンタクトレンズで矯正している方であれば両眼で0.7という基準は満たせるだろう。
最上位のカテゴリーには大型第一種免許・中型第一種免許(限定なし)・準中型第一種免許(限定なし)・けん引免許・第二種免許・大型仮免許・中型仮免許・準中型仮免許が含まれる。つまり大型二種に限らず、普通でも二種免許であればこのカテゴリーで視力検査を受けることになる。
■コツ次第だが意外と引っ掛かる深視力検査
このカテゴリーの基準は「両眼で0.8以上で、かつ、一眼がそれぞれ0.5以上、さらに、深視力として、三桿(さんかん)法の奥行知覚検査器により3回検査した平均誤差が2センチ以内」と、聞きなれない深視力検査というのが加わる。
いわゆる視力検査で両眼0.8という基準はそれほど厳しいものではないにしろ、一眼でも基準に達しないと不合格になる。さらに厄介なのが深視力だ。
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