どんな時に使えるの?
各事業者ともラック付き車両の保有台数が少ないため、いつでも気軽に使える性質はあまりないようだ。では何のためにサイクルラックバスを運行しているのだろうか。
それぞれの路線にヒントが隠されている。東海バス、神奈中バス、JRバス関東、とよたおいでんバスのサイクルラックバス運行区間の終点に注目すると、サイクリングにちょうど良い環境の場所、という共通項に行き当たる。
自転車積載サービスを利用した上でのサイクリングコースが紹介されている路線もある。上記事業者のサイクルラックバスの多くは、どちらかと言えば観光・レジャー目的の要素が強いわけだ。
つくバス北部シャトルのみ少し趣旨が変わっていて、こちらは「つくば市自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」実現の一環とのこと。
ママチャリは積めるのか
その多くが観光・レジャー向けということで、積める自転車はロードバイクのようなスポーツ感溢れる形状でないとダメなのだろうか。
サービスを実施している事業者は大抵、搭載可能な自転車の条件を公開している。それを踏まえると……
(A)ホイールサイズ:16インチ以上29インチ以下
(B)タイヤ幅:3インチ以下
(C)ホイールベース:48インチ以下
(D)重さ:50kg以下
……のスペックが標準的なようだ。
自転車の種類を具体的に示している事業者はなく、上記スペックを満たしていれば、ロードバイクのみならずマウンテンバイクでもママチャリでも利用できるはずだ。
ちなみに、サイクルラックバスに取り付ける自転車積載装置として、アメリカ・ワシントン州の自転車ラック専門メーカーであるスポートワークス社の製品が特に好まれるようだ。
現状サイクルラックバスの目的が非常に限られているため、全国規模で見るとなかなかお目にかかれない部類に入りそうだ。その分だけ希少性が高くなることから、バス趣味としては出会うとオイシイ存在なのである。
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